Microsoftの最高情報責任者(CIO)Bret Arsenault氏は、RSA Conferenceを来週に控えた米国時間2月25日、エンタープライズセキュリティに関する複数の製品や取り組みについての成果を発表した。2015年11月には、最高経営責任者(CEO)のSatya Nadella氏自らがエンタープライズセキュリティにおけるコミットを強める方針を発表していた。
Microsoftは新しいクラウドサービス「Microsoft Cloud App Security」を提供する。Adallomを買収した際に取得した技術を土台とし、2016年4月に一般提供を開始する。Adallomの技術は「Office 365」に加えてBox、Salesforce、ServiceNow、Arivaといったサードパーティーのソフトウェア・アズ・ア・サービス(SaaS)アプリにある顧客データを保護するものとなる。
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Office 365については、異常な、あるいは疑わしい行動を管理者に知らせる高度なセキュリティアラートを提供する。このほか、どのクラウドサービスにユーザーが接続しているのかを分析するクラウドアプリディスカバリー、Office 365に接続するサードパーティーサービスの承認や拒否を設定できる機能も備える。
「SharePoint Online」「OneDrive for Business」向けの「Customer Lockbox」は第2四半期に提供を開始する。すでに2015年12月、Microsoftは「Customer Lockbox for Exchange Online」の一般提供を開始している。メールボックスやドキュメントコンテンツを含む顧客の問題のトラブルシューティングに必要な承認レベルを強化するもので、この機能がSharePoint OnlineとOneDrive for Businessでも利用できるようになる。
Microsoftはまた、モバイル機器などから「Power BI」ダッシュボードを利用して攻撃のトレンドやパターンを分析・視覚化し、リコメンデーションとセキュリティアラートをフィルタリングできる機能も追加する。脅威の視覚化は、「Operations Management Suite」でも利用できるようになる。
「Azure Security Center」、Microsoft Operationsでの最新の「Security and Audit」ダッシュボードでもセキュリティ管理やレポートのオプションが加わるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。