未来に向けた再編に取り組むIntelにとって、注力すべき重要な分野はクラウドと接続性、モノのインターネット(Internet of Things:IoT)だと、最高経営責任者(CEO)のBrian Krzanich氏は語ってきた。
同社は先週、PCなどのハードウェアの売り上げ減少に起因する大規模な再編の一環として、全従業員の11%に相当する1万2000人の人員削減計画を発表したばかりだ。
Krzanich氏は今回、ブログ記事の中で、IntelをPC企業から「クラウドと膨大な数のスマートなコネクテッドコンピューティングデバイスを動かす企業」に変身させる方法について、自らのビジョンを示した。IoTとメモリ、接続性、ムーアの法則、クラウドの5つの中核的テーマに注力することによって、その目標は達成されるという。同社の計画の中核をなしているのは、クラウドのようだ。
Krzanich氏は、クラウドとコネクテッドデバイスがIntelの未来だと考えている。
提供:AP/Intel
それどころか、Krzanich氏はクラウドについて、「スマートなコネクテッドワールドの未来を形成する最も重要なトレンドであり、それ故、Intelの未来でもある」と評している。同氏はその理由について、「仮想化とソフトウェアがクラウドとデータセンターのインフラストラクチャの特徴となる傾向がますます強まっているからだ」とした。同氏によると、それらはIntelが企業として強みを発揮できる分野だという。
Intelはクラウドがアナリティクスやビッグデータと直接結びつくとも考えている。そのため、Krzanich氏は「ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)とビッグデータ、機械学習の機能の技術革新を継続することで、アナリティクスの能力と価値を向上させたい」と考えている。
Intelはクラウドを通して、IoTの大きな成長可能性を見出している、とKrzanich氏は述べている。すべてのコネクテッドデバイスはクラウドにつながっているので、「『モノ』が行うすべてのことはデータとして捉えられて、リアルタイムで測定され、あらゆる場所からアクセス可能になる」ことがその理由だという。
Intelは自社のクラウドおよびデータサービス製品群について、IoTから利点や洞察を引き出したいと考える組織に重要なソリューションとして売り込めるサービスだと考えているようだ。ただし、同社がIoT関連の「主要な成長けん引役」とみなしているのは産業用および小売用の自律走行車だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。