ただし、Android OSバージョンが5.0からの利用がメインである。利用している端末がキャリアに依存していてOSをバージョンアップできないケースも多いため、Android 4.xを利用している場合は注意が必要である。
AirWatchが提供するセキュアなアプリ管理
アプリをセキュアに利用するための手法について紹介してきたが、ここでわれわれも採用しているEMM製品であるAirWatchについても触れておきたい。AirWatchでは以下のアプリを提供し、セキュリティを維持しつつ、効率的に業務を遂行できるようにしている。
図7:AirWatchアプリの機能
それぞれが独立した機能を提供しているが、AirWatch上で、データ漏えい防止機能をONにしておき(コピーアンドペースト禁止、印刷禁止など)、各アプリ間の連携設定でセキュリティを担保しつつ、業務効率化を落とすことなく業務可能となっている。
例えば、PDFをAirWatch Content Lockerで閲覧していた時に文章中のURLをクリックすると、標準搭載されているSafariやChromeではなくAirWatch Browserが起動する。Content LockerもAirWatch Browserもコピーアンドペースト禁止のポリシーが効いているため、これらのアプリから別のアプリに情報が流出することがない。
図8:AirWatch各アプリ間の連携
最後に
今回は、MAMについて紹介した。今後、モバイルアプリを使って業務する上で、アプリをどのように管理するかについて議論を避けて通ることはできない。今後ますますアプリが増え、利便性が増す中で、アプリ管理の実現方法について本稿がその一助となれば幸いである。
- 小田中 俊博
- ネットワンシステムズ株式会社 ビジネス推進本部 応用技術部 EUC・SDI開発チーム 2008年よりCisco中心としたコラボレーション(IP電話)製品を担当し、案件支援や、 お客様への設計構築業務を歴任、2015年よりモバイル関連業務に携わっている。