富士通は5月13日、アーカイブデータの保存に適した光ディスクライブラリであるデータアーカイバ「FUJITSU Storage ETERNUS DA700(ETERNUS DA700)」を国内向けに販売開始すると発表した。標準価格は1775万円から(税別、マガジンを含まぬ最小構成)、8月31日より提供開始。
光ディスクは、HDDを用いた機器に比べメディアの寿命が50年と長く、消費電力も約80%削減可能(稼働している状態での消費電力量の比較値)という特徴を持つメディア。
ETERNUS DA700はパナソニックが開発したデータアーカイブシステムのOEM製品で、最小構成時に光ディスクを1824枚格納でき、データ容量は520Tバイト(RAID0でデータを書き込んだ際の物理容量)、最大構成時に約1.8Pバイトのデータを保存可能とした光ディスクライブラリとなっている。
本製品の特徴は以下の通り。
データアーカイバマガジン(富士通提供)
50年以上のメディア耐久性
使用する光ディスクは、書き込まれたデータを50年以上保持することが可能(パナソニックにて温度30度、湿度70%RHの環境下で実施した加速試験に基づいた推定値)。
本製品は、このディスクをデータアーカイバマガジンに12枚まとめて格納することにより、ディスクを損傷から防ぐとともに、データの移行時にはマガジン単位で新しい装置に入れ替えることができ、容易な移行を実現する。また、マガジン単位で外部の倉庫などに保管しておくことも可能。
データのRAID構成や暗号化機能による高い信頼性
光ディスクは、データの読み書き時にメディアにヘッドが接触しないことから、ヘッドの接触によるメディア故障を防ぐ。また、RAID構成による書き込みデータの冗長化やライトワンスディスクによる改ざん防止も実現。さらに、メディア持ち出しなどによるデータ流出を防ぐためのデータ暗号化機能を備えており、保存されたデータを確実に守ることができる。
稼働部品の最小化によるランニングコストの削減
ETERNUS DA700は、電源投入中においても常に動作が必要な部品が少ないことから、HDDを用いた製品と比較して、消費電力を最大約80%削減することが可能。また、発熱量も少なく、空調電力を抑えることができ、データセンターのランニングコスト削減に貢献する。