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データセンターの現場から

データセンター省エネのポイント--DCIMの有効性を解説 - (page 4)

伊藤久(アット東京CTO)

2016-05-25 07:00

DCIMの開発

 このような状況において、アット東京の場合、新センターの構築設計時(2010年頃)に、自動制御システム、中央監視システムとDCIMを連携して、社内の運用サポートだけでなくお客様へ各種設備の運転情報を提供することを目的として、独自のDCIM(名称:@EYE)の開発検討を開始した。

 当社のDCIMの開発コンセプトは、以下の通りである。

  • 電気や空調など設備システムの知識がないお客様でも、ご利用されているコンピュータ室の状況をインターネット経由で「いつでも、どこでも、容易に」閲覧、分析できること
  • 当社のような商用データセンターであればお客様とデータセンター事業者が、自社所有のデータセンターであればIT担当者と設備担当者が、同じ画面やデータを共有し一体となって全体最適を目指すことができるシステムにすること
  • 計測し蓄積した長期間のデータを解析することにより傾向を知り、省エネ対策や設備障害の察知を可能にし、予防保全につなげられるようにすること。
  • さまざまな対処を行うために、お客様(社内ならばIT担当者)とデータセンター管理者が、対象設備構成とその計測データを合わせて共有できること
  • 保護システムや機器制御システムの妨げとなるため、DCIMでは制御機能を持たせず、また、インターネットからも絶対に制御されないような高いセキュリティを担保すること。

 そのためのシステム構築条件としては、デジタル伝送機能付きマルチメータを採用し、センサや各種システムは汎用プロトコルにて中央監視システムとDCIMとが連携できること、収集したデータの閲覧については顧客管理制御が可能であること、そしてお客様設備と接続しデータ収集することも視野に入れ幅広い通信プロトコルに対応できることなどを条件としてシステムを設計し、DCIMを開発、構築した。


 構成概要からも分かる通りDCIMは、データセンターの各設備(電気、熱源、空調)だけでなく、コンピュータ室の設備に関する知識、さらにはコンピュータシステムおよびコンピュータネットワークの知識まで熟知しなければ、構築・開発・運用できないシステムである。

 そのため当社では、社内にDCIMの開発、構築、運用の専任部隊を設置し、設備構築部隊、設備運用部隊と仕様を確認しながら、時には実際に使われる顧客とも仕様を打ち合わせ、データセンター事業者としての経験や知識に基づき、設備構成やコンピュータ室の変化に迅速に対応できる体制をとっている。

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