ドイツの印刷機メーカーであるHeidelberger Druckmaschinen(ハイデルベルガー・ドルックマシーネン)は、IoTプラットフォームソリューションを導入した。顧客が持つ2万5000台以上の印刷機やソフトウェアモジュールの遠隔を監視するサービスを提供、顧客満足度を大幅に向上させたとしている。
Heidelberger は、各顧客向けに、自動化した多目的ハイテクマシンをドイツで、汎用モデルを中国で製造している。製品を対象にした大規模なサービス事業も展開している。約1万2500人の従業員が世界170カ国にわたる顧客に対応し、売り上げの4割がサービス、消耗品、補修部品で占めている。
同社は、小さな部品の不具合やシンプルなソフトウェアエラーであっても、印刷機の停止による新聞、書籍、ポスター、パッケージなどの大量生産の中断に至るまでの恐れがあると認識している。顧客の重要な事業への対応と自社の差別化のため、アップタイム(使用可能時間)の重要性を考慮し、幅広いIoTソリューションを詳細に検討した。
その結果、接続性、セキュリティ、完全性を考慮してPTCの「ThingWorx」プラットフォームを選定したとのこと。ThingWorxを基盤に構築した「ハイデルベルガーリモートサービス」が現在50カ国で利用されており、毎月3000件に上るリモートセッションが実施され、案件全体の70%以上を遠隔的に解決し、コスト削減と顧客満足度の向上を実現しているとのこと。
Heidelbergerのシステムサービス担当バイスプレジデントでオペレーションを統括するUwe Galm氏は、以下のようにコメントしている。
「今回の新たなソリューションの導入により、1万台の機器と1万5000のシステムを超える規模の接続に成功し、顧客に優れたサポートを提供している。ThingWorxプラットフォームに加え、当社のニーズに応える継続的なコンサルティングサービス、PTCクラウドサービスによるレギュラー機能、セキュリティアップデートがある」