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デジタル変革の処方箋

保険会社のデジタル化--英国では3割がAIに対応へ、日本は遅れ:アクセンチュア - (page 2)

山田竜司 (編集部)

2016-07-08 12:01

イノベーション


デジタルの活用状況

 今後3年間で保険会社の成長に不可欠な要素に関する設問では、グローバル平均では「商品・サービスのイノベーション」が55%、「パーソナライズされた商品を開発するためのIoT/ウェアラブルの活用」は44%であり、日本の保険会社はそのスコアを超えているという。

 一方 “自動運転”に備えた具体的なサービス立ち上げに向けて、「明確な戦略がある」との回答が26%を占めた米国や、「テスト段階」との回答が37%を占めたイギリスに対し、日本は約半数(47%)が「関心がない」と回答するなど実際の動きに差が出た。

 機械学習などAIを利用したサービスの立ち上げ状況でもイギリスは30%が「すでに活用を検討」とする一方、日本は4%だった。この30%のうち、生命保険の領域では心拍数や血圧や食生活、電子カルテなど、これらのデータから病気になる確率を導き出すために深層学習(Deep Learning)を使おうといった取り組みが含まれるという。また、保険の引受業務は健康診断の結果などから判断していたが、AIによるスコアリングを根拠として判断の一材料にするという保険会社もあるとした。


金融本部保険グループ統括 マネジングディレクター林岳郎氏

 アクセンチュアは日本の保険会社がとるべきアクションとして以下の3つを挙げた。(1)蓄積された顧客の趣味嗜好・ライフイベント・行動様式といった多様な情報の分析を通じた「顧客データ分析を通じた営業生産性の向上」、(2)人口減により従来の自動車、生命保険が縮小する点を見据え、適切な医療・介護サービスから家や自動車のメンテナンスなどリスク予防やリスク管理といったサービスを実現するための「外部のパートナーシップを生かしたオープンイノベーション」、(3) デジタル関連の新しい取り組みに対するチームプロジェクト予算の確保するなど「デジタル変革を進めるための社内ガバナンスの再構築」。

 「保険商品のコモディティ化や人口減社会などの要素はあるが、自動運転車の補償やサイバーリスク、予防保全など保険の可能性は広がっていくと考える」(金融本部保険グループ統括 マネジングディレクター林岳郎氏)

 今回の調査を受け、保険会社向けのデジタル化を推進する顧客関係管理(CRM)としてDigital Insurer2.0というソフトの構想を発表した。保険会社の営業担当者が優先すべき見込み顧客が分かるほか、新規案件の育成、醸成が可能であり、さらに顧客のライフイベントや行動様式を管理できる機能を構想しているという。

 調査は、ヨーロッパ、南北アメリカ、アジア太平洋地域にて保険会社の経営幹部414人を対象とし、2015年6月から9月にかけて、オンラインで実施された。保険販売高が年間10億ドル以上、個人や小規模法人向け保険、生命保険または複合保険を扱う企業の営業、販売、マーケティング、デジタル戦略の最高幹部やディレクターなどを対象にした。


構想しているDigital Insurer2.0。優先すべき顧客をソフトが推奨

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