Goeckeler氏はデータアナリティクスやコラボレーションに関するイノベーションは、すべてネットワークインフラを基盤にしていると語った。
同氏は、Ciscoが6月にリリースした、データセンター、サーバ、およびネットワーク機器のアナリティクスと監視を行うシステム「Tetration Analytics」は、「データセンターを根本から変えるテクノロジ」だと強調する。
「これはデータセンター内を行き交うすべてのフロー、すべてのパケットに対するアナリティクス情報だ」と同氏は説明した。
「この製品を利用した事例をいくつか見てきたが、これが今後どこへ向かうかは…、ネットワークから得られるこれだけの量の情報で何ができるかは、人間の想像力次第だと思わされた」(Goeckeler氏)
同氏は、Appleとのパートナーシップについても語った。両社はこのパートナーシップを通じて、Ciscoのエンタープライズ向け統合型メッセージングおよび通話システムである「Spark」を「iOS 10」のデバイスで利用できるようにする作業に取り組んできたという。
「コラボレーションの面で話したいのは、Appleと一緒に取り組んで来たことと、当社が今週発表したこと、そしてコラボレーションの際の優れたユーザー体験を実現するインフラの機能だ」と同氏は述べた。
「考えてみてほしい、CiscoとAppleの組み合わせに肩を並べられる存在はない」
Appleの最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏は、7月11日に行われたCiscoのCEO Chuck Robbins氏によるCisco Liveの基調講演中に映像中継で登場し、2015年に発表された両社のパートナーシップで進めてきた取り組みについて話した。
情報開示:本記事の著者は、ラスベガスで開催されたCisco LiveにCiscoの招待を受けて参加した。「Appleは2015年9月に、iOSデバイスをCiscoの製品に接続される他のモバイルOS搭載機器よりも快適に使えるようにするため、Ciscoと提携することを発表した。発表後、われわれは懸命に取り組みを進めてきたが、嬉しいことに、AppleとCiscoの両方の顧客に提供する新機能について発表できることになった。
まず、Ciscoのネットワーク上で、iOSデバイスを他のモバイルプラットフォームよりも快適に使えるようにしている。われわれは協力して設定を容易にし、皆様の従業員が最高のネットワーク性能を得られるようにした。また、ビジネス上重要なアプリを優先して処理できるようにし、自社のネットワークでは、自動的にビジネスに使用するアプリが最優先で処理されるようにした。その結果、ユーザー体験はさらに改善され、信頼性が向上し、最も重要であるアプリの性能もよくなった。
第2に、iOS 10でIPネットワーク越しの音声通話とビデオ通話を利用しやすくした。また、Cisco SparkのアプリはiPhoneに統合され、最高の通話体験が得られるようになった。これで、エンタープライズ向けのコラボレーションサービスと世界最高のモバイルデバイスが、シームレスに統合されたことになる」
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。