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大木豊成「Apple法人ユースの取説」

WWDCでアップルがハードウェアよりも4つのOSに注力した理由 - (page 2)

大木豊成

2016-07-26 07:00

iOSの開発者向けAPI公開で広がる世界

 今回、macOS、watchOS、tvOS以上に時間をかけて解説されたのがiOSだ。大きなものだけでも、10の機能が追加されている。

 まず、iOSの弱点とされていたマップが大幅に強化された。今までは、Googleマップのような公共交通機関を含めた経路検索ができず、外部アプリの利用が推奨されていたが、そこを含めてiOSのマップで検索できるようになるようだ。筆者は、これによりApple Watchへの移動時間中の通知が強化されるのが嬉しい。Googleマップは、未だApple Watchに対応していないからだ。

 また、これは大きなニュースとして取り上げられたのでご存じの読者も多いと思うが、今回、音声アシスタントのSiriのAPIが開発者向けに公開された。これを心待ちにしていた企業は多かっただろう。API公開により、多くのアプリを音声で動かすなど、今までにはなかった使い方ができるようになる。

 今回の発表の中では、それ以外にもAppleTVのOSであるtvOSが新しくなっている。AppleTVは、ゲームなどの娯楽用機材だと思っている人が多いようだが、実はオフィスの会議室にAppleTVを導入している企業は多い。筆者が所属するイシンでも、AppleTVが会議卓にセットアップしてある。AppleTVがあると、MacやiPad、iPhoneを操作するだけでプロジェクタを通してディスプレイに投影できる。


イシンの会議卓に置かれたAppleTV

 通常、PCを直接プロジェクタに接続して投影する場合は、次の人の画面を投影するために、いちいちケーブルを接続し直すことになる。しかし、AppeTVを利用することで、AirPlayという方法を使って無線で直接投影できるようになる。次の人が投影する場合は、自分のiPadなどを操作するだけで、前の人が何らかの操作をすることなく投影できるようになるのだ。


筆者のiPhoneに表示されたAppleTVの設定

 上記の写真は筆者のiPhoneのコントロールパネルの画面で、AirPlayを選択すると、AppleTVを選べるようになっている。AirPlayを選択するだけで、会議室の誰でも手軽に投影できるようになる。これを一度使ってみると、もうVGAケーブルを引き回す時代ではないと実感できるのだ。

 今回のWWDCで、Appleは4つのOSのアップデートを徹底的に説明し、改めてアップルは顧客主義のテクノロジ会社であることをアピールしたように感じた。そしてわれわれは、そのテクノロジが実現するものを活用し、日々の働き方を改善できるようになるのだと再認識することができた。セキュリティレベルはさらに強化され、業務活用のシーンはますます増えるに違いないだろう。

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