Cisco Systemsは米国時間8月17日、自社セキュリティ製品「Adaptive Security Appliance(ASA)」が関連する2件の脆弱性情報を公開した。
8月中旬、“Shadow Brokers”を名乗るグループがEquation Groupから入手したとしてオンラインに情報を投稿したことが報じられた。Equation Groupは2015年にKaspersky Labsにより存在が明らかにされたハッカー集団で、米国家安全保障局(NSA)内部者により構成されているともいわれている。Shadow BrokersはEquation Groupから盗んだとするデータをオークション形式で販売するとしており、Ciscoらによるとデータの日付は2013年以前のものもあるという。
Ciscoによると、Shadow Brokersが投稿したファイルには、Ciscoのファイアウォール「Cisco ASA」「Cisco PIX」に利用できるエクスプロイドコードが含まれていたという。
Ciscoの脆弱性情報公開はこれを受けてのもので、同社のセキュリティチームCisco Product Security Incident Response Team(PSIRT)がイベントレスポンスページに情報を公開した。脆弱性は「Cisco ASA SNMP Remote Code Execution Vulnerability」「Cisco ASA CLI Remote Code Execution Vulnerability」と名付けられており、ともに遠隔からコードを実行できる。Cisco ASA CLIの脆弱性は既知の脆弱性で2011年に修正されているが、顧客が最新のソフトウェアを使用しているかを確認できるよう、再び情報が提供された。この脆弱性はEquationのリークでは「EPICBANANA」としてリストされていた。一方、新たに見つかったCisco ASA SNMPの脆弱性はバッファオーバーフローを招くバグで、Equationのリークで「EXTRABACON」としてリストされていたもの。
同じくFortinetも8月17日付で、2012年8月にリリースしたFortiGateファームウェアに「Cookie Parser Buffer Overflow Vulnerability」とする脆弱性が含まれるとして情報を公開、最新のファームウェアへのアップデートと呼びかけている。