NVIDIAと、マッピングおよびナビゲーションを扱うオランダのグループであるTomTom(TOM2)は9月28日、アムステルダムで開催されたGPUテクノロジ・カンファレンス(GTC Europe)において、自動運転車向けCloud-to-Carマッピング・システムを構築するための人工知能の開発に向け提携すると発表した。なお、GTC Europeは、シリコンバレーで毎年開催され7年目を迎えたNVIDIA GPUテクノロジ・カンファレンス(GTC)の欧州地域版として、今年初めて開催されたイベント。
TomTomは1991年創設、アムステルダムに本社を置き、現在では従業員4600名以上を擁し、コンシューマ向けにナビゲーション機器、スポーツ・ウォッチ、アクション・カメラを生産、世界各地で製品を販売している。
TomTomのHDマップ対象エリアは、すでに12万kmを超える幹線道路や高速道路に広がっている。今回の協業では、その対象エリアと「NVIDIA DRIVE PX 2」コンピューティング・プラットフォームが組み合わされ、幹線道路の運転に対し、車載されるリアルタイムの位置特定機能およびマッピング機能のサポートが加速されるという。
NVIDIA オートモーティブ事業担当バイスプレジデント・統括マネージャーのロブ・チョンガー(Rob Csongor)氏は、以下のように語っている。
「自動運転車は、常に最新のHDマップをクラウドで生成できる、きわめて正確なHDマッピング・システムを必要とします。DRIVE PX 2 for AutoCruiseにより、TomTomには、HDマップを更新するため、車載されるリアルタイムのソースが提供されます」
NVIDIA DriveWorksソフトウェア開発キットには、TomTomのHDマッピング環境向けサポートが組み込まれ、自律走行車を開発するすべての自動車メーカおよびティア1サプライヤは、このオープンなソリューションを利用することができる。
TomTomで自律走行部門を率いるウィレム・ストリボッシュ(Willem Strijbosch)氏は、以下のように述べている。
「この協業は、TomTomにとって重要な一歩です。当社のきわめて正確なHDマップとNVIDIAの自動運転車プラットフォームを組み合わせれば、自動車メーカに対して新しい機能をより迅速に提案でき、その結果、自律走行の商用化を早めることができるでしょう」