このことから何が分かるのか?
第1集団の言語であるJavaとC、Python、C++は極めて汎用性の高い言語だ。これらは特定のプログラミングプラットフォームに結びついておらず、特定の用途にも絞られていない。
最も興味深いのは、JavaScriptとC#、PHP、Swiftで構成される第2集団だ。JavaScriptとPHPは主にウェブ開発言語として用いられている。C#はMicrosoft製品で多く利用されている言語だ。そしてSwiftはAppleの新しい主要開発言語だ。本質的に第2集団はプラットフォームに特化したものとなっている。
これはどういった意味を持っているのだろうか?近代的な開発は、単に言語を使うだけでは済まない。組み込みシステムであるか、「iPhone」アプリであるか、ウェブアプリであるか、Microsoftのサーバアプリであるかに関係なく、常に何らかのプラットフォームを意識して開発することになる。
言語に慣れ親しむというのはパズルの1ピースでしかない。例を挙げると、あなたがPythonをどれだけ好んでいるか、あるいは古典でありながら今なお現役のCをどれだけ好んでいるかにかかわらず、「WordPress」のプラグインやテーマを開発しているのであれば、JavaScriptやPHPを使っているはずだ。他の言語がどれだけの人気を誇っているのかなど関係ない。あなたの会社がMicrosoft製品上で動作するソフトウェアを開発しているのであれば、C#を知っておいた方がよいはずだ。
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ここで注意すべき興味深い点がいくつかある。まず、Coding Dojoのランキング1位はSQLだった。これは意味のある結果ではあるが、SQLが実際に1番の人気を誇っているわけではない。SQLでコーディングする機会は滅多にないはずだ。データベースへのアクセスにはSQLが使用されるものの、SQL自体は他の言語に埋め込まれるかたちとなる。このため、SQLを知っておくのはよいことだ(必要だと言ってもよい)が、SQLの講習を受けるだけで就職や高収入、安定した生活が保証されるわけではない。
次に注意すべきところは、Appleの固有言語がランキングではさほど上位に挙がっていない点だ。「iOS」アプリの普及度合いを考えると、少し意外かもしれない。だが、これにも意味がある。確かに、Apple製品向けのアプリを開発したいのであれば、こういった言語を学ぶことになるだろう。しかし、Apple製品向けアプリの開発者を雇用している企業の数、少なくともApple製品を主軸に据えている企業の数はそう多くない。このためSwiftは比較的ランキングの下の方に位置しているわけだ。また、Objective-CはSwiftに取って代わられつつあり、そのことはランキングを見ても明らかだ。