Googleは米国時間10月20日、クラウドストレージのサービス体系を刷新するとともに、より低い料金で利用できる新たな階層を追加したと発表した。
これにより「Google Cloud Storage」プラットフォームは、「Multi-Regional」と「Regional」「Nearline」「Coldline」という4つのタイプで提供されることになる。
ColdlineはGoogle Cloud Storageの新しい階層であり、アクセスが1年に1回未満のデータを対象としたものだ。料金は4タイプのなかで最低価格となっており、1Gバイトあたり月額0.7セントで、1Gバイトあたり5セントのアクセス料金が必要となる。これはディザスタリカバリ(障害時の復旧)や長期のアーカイブを念頭に置いた階層となっている。Googleは、Coldlineによってコールドストレージに対する高速なデータアクセスが提供されると述べるとともに、他の階層と同様にミリ秒単位でのアクセスが可能だと述べた。
コールドストレージの料金について言えば、GoogleはColdlineの提供によってAmazon Web Services(AWS)と肩を並べることになる。AWSは既に、「Amazon Glacier」で1Gバイトあたり月額0.7セントを実現している。
以前からあったNearlineというストレージ階層は引き続き提供される。これは、バックアップやめったにアクセスされないドキュメントといった、頻繁にアクセスされることがないデータを対象としたものだ。料金は1Gバイトあたり月額1セントだ。
Multi-Regional階層は世界の複数リージョンにデータを格納することで、1地域でのサービス中断に備えた地理的冗長性を確保するとともに、世界各地に散らばるユーザーにコンテンツを提供する際のローカルキャッシュとしての機能を提供し、レイテンシを低減するためのものだ。
Multi-Regional階層の料金は1Gバイトあたり月額0.026ドルであり、米国とEU、アジアで利用可能となっている。なお、複数リージョンをまたがる既存の標準ストレージはすべて、Multi-Regional階層へと移行されている。
そしてRegional階層は、特定のリージョン内で「Google Compute Engine」や「Google Cloud Machine Learning」といった同社のクラウドコンピュートサービスにデータをフィードするためのストレージを必要とするユーザーに向けたものだ。この階層は、データのトランスコーディングやビッグデータのアナリティクスといった、高いスループットを必要とするワークロードに適している。
Regional階層の料金は1Gバイトあたり月額0.02ドルとなっている。単一リージョン内における既存の標準ストレージはすべて、Regional階層に移行されている。Googleによると新料金は11月1日から適用され、23%の値下げに相当するという。
Multi-Regional階層とRegional階層におけるAPIの利用料金も11月1日から引き下げられる。具体的にはクラスAの操作料金が50%値下げされ、1000回の操作ごとに0.005ドルとなり、クラスBの操作料金は60%値下げされ、1万回の操作ごとに0.004ドルとなる。
提供:Google
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。