機械学習、IoTの両サービスが加わる
HCPそのものについても継続的に機能を拡張しているが、Leukert氏は機械学習とIoTの2つのサービス分野と統合に関する強化を取り上げた。
機械学習サービスでは、CoPilot、SAP Cash Application、SAP Resume Matching、Brand Intelligenceなどをそろえ、IoTサービスではSAP Connectedで展開する物流、車両、製造、資産、小売やスマートシティを用意する。機械学習については、「最終的なゴールはすべてのアプリケーションポートフォリオをインテリジェントにする」とLeukert氏、プラットフォームと呼ぶに十分な機械学習サービスの数がそろったら 次のSAPPHIREでは機械学習をプラットフォームとして提供すると続けた。これは「エンタープライズ・アズ・ア・サービス」というSAPが掲げる方向性に沿うものとなる。
これら新しいイノベーションを統合するのが「HANA Cloud Integration(HCI)」だ。クラウドとオンプレミス、クラウド間などをつなぐことができ、既存のシステムと新しいアプリとの橋渡しするものとなる。
基調講演で一番盛り上がったIoTアプリ構築のデモ。コーヒーマシンのデジタルインスタンスを作成して接続、地図上にマシンの場所やマシンの稼働状況を示して見せた
最後にLeukert氏は、データを意味ある情報に変え(データの解放)、機械学習とインテリジェンスによりユーザーを支援し(ユーザーの解放)、新しいビジネスプロセスを可能にする(ビジネスの解放)とまとめる。企業の課題であるデジタルトランスフォーメーションを支援するSAPのレシピと言えそうだ。