IBMとSAPは米国時間4月6日、新たな提携を発表した。この提携によって両社は、デジタル化の推進を目指す企業に対する訴求力の向上を目的として、IBMのクラウド関連や認知コンピューティング関連のテクノロジを「SAP S/4HANA」や「SAP HANA Cloud Platform(HCP)」と統合していくことになる。
この提携は、長期にわたって続いてきている両社の協力関係に基づいて実現された。
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声明によると、両社は認知コンピューティングの拡張や、業界に特化したアプリケーションやユーザーエクスペリエンス、クラウドおよびオンプレミスへの配備といった面で協力していくという。この共同の取り組みを実現する基本的な鍵となる要素はSAPのHANAのテクノロジとなるようだ。
また、両社はドイツのヴァルドルフと、カリフォルニア州パロアルトで共同作業を実施するとともに、それぞれのイノベーションセンターで提携による成果物を披露していく予定だ。
今回の提携によって行われる協力は以下の通りだ。
- IBMとSAPは業界に特化したクラウドアプリケーションを開発するとともに、2014年に発表された提携によって生み出された既存のHANAサービスを拡張していく。
- 両社は「IBM Power Systems」上のSAPのHANAを用いた、ハイブリッドおよびオンプレミスのクラウド配備で顧客を支援していく。
- グローバルデジタルエージェンシーであるIBM Interactive Experience(IBM iX)と、「SAP Fiori」のユーザーエクスペリエンスを生み出したSAP Global Design、SAPの顧客エンゲージメントおよびコマースチームが「あらかじめ設計されたエクスペリエンス」に向けて協力していく。
- 両社のサービスは「協調的なコンサルティングモデル」に基づいて統合される。
- 両社は各業界に合わせてデジタル変革ロードマップを作り上げていく。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。