IDC Japanはこのほど、2016年第3四半期(7~9月)のAR/VRヘッドセットの世界出荷台数を発表した。前年同期比681%増の306万台、2015年第1四半期以来の市場拡大が続いている。2015年第4四半期(10月~12月)からは、四半期あたりの出荷台数が100万台を超えると同時に前年同期比の伸び率も極めて高く、に加速しつつあると言える。
地域別で見ると、日本を含むアジア太平洋地域は前年同期比204%の伸びで2015年以来の安定的な成長を維持している。米国と西欧は、爆発的な市場拡大を見せている。2016年第3四半期のこれら3地域の出荷台数の合計は282万台で、世界全体の92%を占める。
ベンダー別では、スマートフォンに装着するVRゴーグル型のヘッドセットを発売しているサムスン(36.7%)とアルカテル(13.6%)が合計で50%以上のシェアを獲得、2016年第3四半期まではVRゴーグル型のベンダーが市場をけん引していると言える。また、PC接続型でスクリーンを搭載するタイプのOculus(12.9%)やHTC(6.8%)がそれを追う。
2016年に入り爆発的な拡大を見せるAR/VRヘッドセット市場は、離陸期に入りつつあり、2016年第4四半期にはPlayStation VRが登場、マイクロソフトのHoloLensも開発者向けの出荷が開始されたこと、さらに2017年にはGoogle Daydream Readyのスマートフォンが市場に登場することなど、市場を大きく成長させる要素が多く見込まれる。AR/VRヘッドセットの世界市場の急速な拡大は2017年も続くと予測している。
2016年7~9月 世界AR/VRヘッドセット出荷台数 ベンダー別シェア(IDC Japan提供)