東北大学とNEC、AIの社会実装を目的にした産学連携で地域経済活性化

NO BUDGET

2017-02-28 16:01

 東北大学とNECは2月24日、人工知能(AI)の社会実装への取り組みを共同で進めていくと発表した。

 この取り組みでは、東北大学が持つ実験から得た膨大な実データと、NECの最先端AI技術とを組み合わせ、プラントなどの非破壊検査領域やモノのインターネット(IoT)関連の画像認識システムなどに生かしていく。また、AI関連スキルを持った人材も育成する。

 非破壊検査領域では、東北大学 流体科学研究所とNECで、「非破壊検査領域におけるインバリアント分析技術の適用研究」を実施する。NECが独自開発したインバリアント分析技術は、センサデータの中に埋もれているシステムの特徴を表す普遍的な関係性(インバリアント)を、自動的かつ網羅的に抽出してモデル化するもの。対象プラントやシステムのドメイン知識がなくても、モデルと一致しない設備の挙動をサイレント障害として検知する。この研究では、プラント運転や検査、実験から得られた膨大なデータを活用する。

 また、NECが深層学習技術「RAPID機械学習」を東北大学 大学院工学研究科情報知能システム研究センターへ提供し、利用環境を構築した。同センター内で東北の地域企業各社が保有する画像やテキストデータを分析し、製造業での不良品検知、産業用ロボット向け画像認識システムなどに生かしていく。RAPID機械学習技術は、事前に手本となるデータを読み込むことで傾向を自動で学習できる。これによりデータの分類、検知、推薦などの高精度な判断が可能になる。また、大規模なマシンリソースを必要とせずにサーバ1台から分析処理ができ、IoTによる生産性の向上などに役立つ。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]