日立造船が事務基幹システムを刷新する。統合基幹業務システム(ERP)パッケージ「SAP S/4HANA Enterprise Management」を軸に人材管理SaaS「SAP SuccessFactors」や調達購買SaaS「SAP Ariba」を採用、出張管理SaaS「Concur Travel」、経費管理SaaS「Concur Expense」も活用する。稼働開始予定は2018年8月。3月9日に発表された。
今回の刷新では、生産、購買、財務、プロジェクト管理、受注・請求といった基幹業務に加えて、戦略的な人材管理や調達管理などを含む。新システムはクラウド上で構築され、業務の記録と情報の分析を同時に行えるようにし、プロジェクトの予算と原価、状況をリアルタイムに把握することで課題の早期発見と正確な意思決定を可能にするという。エンジニアリングや製造、保守の各業務を同一のシステム環境で構築し、業務の簡素化と効率化を図る。
導入プロジェクトは、日本IBMがコンサルティングから要件定義、システム構築までを一貫して担う。同社のグループ企業であるコベルコシステムの製造業務向けのSAP製ERPテンプレート「HI-KORT」のエンジニアリング業界版を参考にし、機能の選択やパラメータの設定などを最適化、高い品質のシステム構築を支援するとしている。