Red Hatは米国時間4月13日、コンテナアプリケーションプラットフォームの最新版「OpenShift Container Platform 3.5」の一般提供を開始した。今回のアップデートは、「Kubernetes 1.5」「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」、そして統合されたDockerコンテナランタイムをベースとしたエンタープライズ向けのコンテナプラットフォームを提供する。
OpenShift Container Platform 3.5には、以下の機能が含まれる。
StatefulSets:Kubernetesは、統合されたストレージオーケストレーションなどの機能によってステートフルサービスのサポートを既に提供しているが、SQLデータベースやメッセージングキュー、そのほかの「pet」サービスなど、従来のステートフルサービスの多くは、クラスタ内の各サービスインスタンスの構成を管理するのに、もっと多くの機能が必要である。Tech Previewで提供が開始されている「Kubernetes StatefulSets」は、スケーリングなどを自動化するKubernetesの強力な機能を従来のステートフルサービスにもたらすので、それらを仮想マシンや物理サーバ上で直接実行するのではなく、コンテナ内で実行することができる。
クラウドネイティブのJava:OpenShift Containerは従来のJava EEアプリケーションを実行するプラットフォームを既に提供している。これには、Red Hatの「JBoss Enterprise Middleware」ポートフォリオからの、完全に統合されたエンタープライズ向けミドルウェアサービス群が含まれる。今回のアップデートにより、クラウドネイティブワークロード向けの新しいJavaコンテナイメージが提供されるようになった。これを利用することで、開発者は新しいクラウドネイティブのJavaアプリケーションのコーディングに集中できるようになる。その一方で、このプラットフォームはOpenShiftの「S2I」(ソースからイメージを生成する機能)を通して、完成した実行可能な成果物のコンパイル、ビルド、アセンブルを行う。
拡張された開発者ツールボックス:OpenShift Container Platform 3.5は「Red Hat Software Collections」もサポートする。Red Hat Software Collectionsは、「Redis」やMySQL、PHPなどのアップデートを含む最新かつ安定した開発者ツールや言語を集めたものだ。
総合的にみると、今回のアップデートは、古いソフトウェアをクラウドに移植したり、新しいクラウドベースのプログラムを構築する開発者を想定している。
OpenShift Container Platform 3.5では、コンテナのセキュリティも向上しているという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。