スマートカー
自動⾞業界の技術革新によって、最新の自動⾞には、Bluetoothのハンズフリー通話、GPSナビゲーションシステム、Wi-Fiなどが次々と搭載されるようになりました。
運転中に電話帳、位置情報、お気に入りのアプリに簡単にアクセスできるという利便性を考えれば、技術革新を止める理由はほとんど⾒つかりませんが、問題は、自動⾞の⾼度化によって、PCやスマートフォンと同様にたくさんの個人データが保存されるようになっている点にあります。
⾞を買い換える際は、古い⾞から個人情報を削除するのを忘れてしまいがちです。私自身も、購入した中古⾞に、以前の持ち主の連絡先として何人かの氏名や電話番号が残っていたことがありました。
接続可能な⾞を売却する場合は、すべてのログイン情報、連絡先、個人データを設定から忘れずに消去してください。この手順を忘れてしまうと、ソーシャルメディアのアカウント、連絡先リスト、自宅の住所などの個人情報を⾞の新しい持ち主にそのままプレゼントしてしまうことになります。
ディーラーによっては、この点に配慮して対策を実施している場合もありますが、私が購入した⾞では、以前の持ち主のBluetoothデバイスも⾒つかりました。
レンタカーのBluetoothシステムに自分のデータを残してしまうというミスも(このプロセス自体はそれほど面倒ではないはずですが)一般的です。
出張や休暇でレンタカーを利⽤し、連絡先などのデータを同期した場合は、レンタカーの返却前に、保存した電話番号や通話記録などの情報を忘れずに消去してください。
ところで、ここまでの説明はいずれも売る側の観点からのデータの消去に関するもので、個人情報が買う側に渡るのを防ぐためだと説明してきましたが、スマートカーのリセットが重要なのは、買う側のリスクにもなる可能性があるためです。
IBMX-forceの研究者が最近、⾞のアプリで売った⾞にアクセスできることを発⾒しました。⾞のローカルの設定は消去されていたものの、メーカーのクラウドから設定が消去されていなかったようです。
これは、以前の所有者がドアのロックを解除し、新しい所有者の⾞にアクセスできることを意味します。