スタックを上に向かう。Alibabaは強固なクラウドインフラ事業を持っている。同社は、Amazonが開拓した、コマースからクラウドサービス事業に進出するというルートをたどった。Alibabaが少し違うのは、大変なスピードでサービスとしてのソフトウェアの分野に参入していることだ。Alibabaはサプライチェーンからマーケティングツールまで、あらゆるものを顧客に提供している。これはまるで、Amazon Web Services(AWS)がSalesforceと合併し、その後Adobe、Microsoft、SAPとも合併したかのようだ。これは私見だが、Alibabaは今後も(収支均衡に達しつつある)クラウド事業への多額の投資を継続していくだろう。
1人の顧客に複数のチャネルでアプローチする。Alibabaのメディア事業進出に対するZhang氏の説明は興味深いものだった。その最終的な狙いは、増加している中国のミドルクラスをてこにすることであり、顧客のオフラインとオンラインのビジネスを支援することだという。Zhang氏は、顧客のライフサイクル全体を追いかけることは、データにかかっていると付け加えている。
常に投資を続けるが、常軌を逸したことはやらない。Alibabaの投資計画で注目に値するのは、奇抜なものが1つもないということだ。Alibabaは自動運転車にも大きく手を出しておらず、インターネットアクセスを提供するドローンや小型飛行船も開発していない。Alibabaに倣うのであれば、新規投資には同様の態度で臨むべきだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。