#5:企業幹部を巻き込み、よく理解してもらう
クラウドネイティブという選択は、企業のあらゆる面に影響を及ぼす。このため、テクノロジをもたらす新たな方法を企業幹部に熟知してもらうことが肝要だ。同レポートの著者らは「アジャイルな開発や継続的配備の利点をアピールする」ようアドバイスしている。そしてもちろんながらクラウドは、今日の経済情勢において、まともな幹部であれば誰でも興味を示すデジタルな企業への登竜門なのだ。
#6:小さいところから始め、一気にものごとを推し進めようとしない
このアドバイスは、クライアント/サーバからサービス指向アーキテクチャ、データウェアハウスに至るまでの新たなシステムや手法を自社に導入しようと試みた経験があるベテランのITプロフェッショナルにとって、なじみ深いものであるはずだ。同レポートには「何千人もの開発者にクラウドネイティブな新スキルを一気に教えようとするのは、変化が大きすぎ、リスクも高すぎる」と記されている。
#7:苦労して開発するのではなく、購入という選択肢にも目を向ける
Capgeminiの研究者らは、すぐに利用できるPaaSの利用を勧めている。「(Cloud FoundryやパブリッククラウドのPaaSといった)既にパッケージ化されているものでもよいし、コンテナとコンテナオーケストレータの組み合わせ(サービスとしてのクラウドコンテナ:CaaS)でもよい」という。研究者らは、ベンダーやプロバイダーによるロックインという問題がつきまとうとはいえ、コストの削減や作業の軽減が長期的に見てより高い価値を持つことになると付け加えている。
#8:イノベーション、イノベーション、イノベーション
クラウドネイティブな企業の本質として、同レポートは「イノベーションやコラボレーション、テスト、学びの文化」の醸成を挙げている。「これまで企業運営と関わりを持っていなかった開発者も顧客エクスペリエンスの問題に取り組むことになる(中略)。彼らは、以前から手がけているプロジェクトのコスト管理やスケジュール管理を行うだけではなく、価値ある提案をしたり、収益を生み出す可能性を説明できるビジネスマインドを身につける必要がある」という。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。