セキュリティも、DevOpsがポジティブな違いをもたらすとされている分野だ。CA Technologiesの事業部門であるVeracodeによって公開された調査レポートでは、セキュリティチームと開発チームの間には優先順位をめぐる摩擦が存在するという見方が広く浸透しているにもかかわらず、タイプの異なるこれらチームが「セキュアなソフトウェアを作り上げるという共通の目標に向かって協調していく」うえで、DevOpsが役立っているという結果が示されている。CAとVeracodeによる調査では回答者の過半数(58%)が、DevOpsによって、アプリケーションをセキュアなものにするうえで協調的なアプローチがとられるようになっていると答えている。また、DevOpsを採用している組織の回答者の少なくとも45%は、ソフトウェア開発チームの仕事がDevOpsによって容易になっていると答えており、「開発プロセスにアプリケーションのセキュリティを組み込むことは、DevOps環境の足かせとなる」と感じている回答者は8%にとどまっている。
またLogiGearの調査でも、顧客や生産上の問題の解決や、サービスの復旧はDevOpsチームにとって「容易であり、特別な努力は必要ない」と考えられていることが示されている。同調査のレポート執筆者は結論として「こうした結果から、チームがDevOpsの実践を推進すればするほど、コミュニケーションや情報、コラボレーション、訓練が向上し続けていくことが示唆されている」と述べるとともに、「自動化によって、データやその他の情報の途切れない共有への道が開かれていると考えられる。双方の部門が述べているように、回帰テストの自動化スイートはしばしば『オーケーだけど、荒削りな部分が残っている。テストの一部は偽陰性だったり、不合格になっている』という状態になっている」と述べている。
言葉の意味というものは、ほとんどの人が考えているよりも重要だ。「DevOps」という言葉は、データセンターの外の世界では理解しづらいのかもしれない。LogiGearのシニアバイスプレジデントであるMichael Hackett氏も「われわれはDevOpsという言葉の使用を避け、『継続的デリバリ』という表現を使用するようになっている」と述べている。その理由は同氏によると、継続的デリバリと表現することで、「DevOpsという言葉を考えた際に、大きな問題が頭に浮かんでくるのを避けるためだ。そして、継続的デリバリこそソフトウェアチームが本当に必要としているものに見受けられる」ためだという。
継続的デリバリ。まさに的を射た言葉と言えるだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。