AOI Pro、アルティテュード、BlueMeme、FOVE, Inc.、ニューロスカイジャパン、アップフロンティア、ブライセンの7社は、3月から取り組んでいるVR(Virtual Reality)をビジネス活用するサービスライン「VR Insight」の第一弾サービスとなる「VR ON AIR TEST」(VR OAT)のプロトタイプを発表した。
AOI Pro. 代表取締役 中江 康人氏
AOI Proでは50年以上にわたってテレビCMを中心とする映像制作を手がけている。冒頭に挨拶した同社の代表取締役の中江康人氏は同社の事業を「映像を軸に、感動/人の心を動かす、ということを創造してきた」と紹介した上で、新たな事業の柱として開発に取り組んでいるのが「体験設計事業」だとした。
体験設計(Experience Design)とは、体験ストーリーの設計やコンテンツの制作、データの可視化と分析といった技術や知見を組み合わせ、ソリューションとして提供するビジネスを指す。今回発表となったVR Insightの取り組みも、この体験設計事業の一環と位置づけられる。具体的には、視聴者のバイタルデータ(生体情報)を収集/分析することで、生身の人間の感情や感動を数値化して把握し、ビジネスに活用していくことを目指すものだ。
VR Insightという大枠の中でさまざまなアプリケーションが想定される中で、第一弾としてプロトタイプが完成したのがVR OATだ。On Air Test(OAT)とは、テレビCMなどの制作が完了し、実際にオンエア可能な状態になったものを実際に視聴者に見せてその反応を確認するテスト、という意味だという。
VR OATでは、「VR空間で映像を視聴する人の生体反応(視線、脳波、心電心拍など)をリアルタイムで取得、さらに視聴前後のアンケートデータと組み合わせることでリサーチを強化するという映像評価の仕組み」だと説明される。
VR Insightの提供価値
実際のシステムは、脳波計付きのVRヘッドマウントディスプレイや追加のセンサデバイス等を組み合わせ、映像を流しながらリアルタイムでバイタルデータを取得した上で、さらに取得したデータと映像を同期させてリアルタイムに可視化するレポーティングダッシュボードなどが組み合わされる。