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山谷剛史の「中国ビジネス四方山話」

急進したスマホメーカー「OPPO」「vivo」の伸長から学ぶこと

山谷剛史

2017-08-29 07:58

 中国でOPPOとvivoというメーカーが伸びている。どちらも元をただせば歩歩高という電子辞書などの電子機器のメーカーで、2社合わせて「OV」とも呼ばれている。中国の大都市の繁華街のモバイルショップやオンラインサイトで販売されているのはもちろん、大都市の郊外や、中都市や小都市でも緑のOPPO、青のvivoの看板があるのが特徴だ。

 第一手机界研究院という調査会社によると、4~6月の3か月間での221都市9842店のリアルショップの携帯電話スマートフォン販売台数は9709万4000台となった。メーカーでは、ファーウェイを筆頭に、vivo、OPPOが続いた。またこの期間の最大の変化は、小米(Xiaomi)や美図(Meitu)といった、本来オンラインで強かったメーカーが、リアルショップを中国全土に展開し始めたという点だ。

 小米のトップ「雷軍」氏が「年内に小米のリアルショップを300店舗まで増やし、長期的には1000店舗まで増やす」と語り、内陸河南省のOPPOとvivoショップを訪問し店員に話を聞くというニュースも最近報じられている。またファーウェイも中国の小さな行政区画「県」に代理店を増やす「1000県計画」を掲げている。

 リアルショップが元気な一方で、中国でのEC市場規模は拡大し続け、利用者はますます増えている。EC祭りではスマートフォンが飛ぶように売れるなど、オンラインショップが人気で、若者を中心に国民全体が新しいネットサービスを積極的に利用しようという中で、リアルショップが盛り返しているのが面白い。

 この数字上で見えるリアルショップへの回帰現象を作りだしたのがOPPOとvivoだ。OPPOとvivoは特に2016年にブレイク、4半期ベースだが前年同期比で出荷台数倍増を記録した。両社のショップは大通り沿いだけでなく、郊外の商店街など、あらゆるところにあるといっていい。中国全土で30万店舗もの代理店があると報じる中国メディアもある。

 最初に書いたように地方都市や郊外でより露出されていることから、「OVは田舎臭い」と評する都会志向の人々もいる。大都市より貧しい地方都市ならば、2社の売れ線の商品は低価格なものが売れると思いがちだ。ところが最も売れる2社の「R11(OPPO)」「R9s(OPPO)」「X9s(vivo)」「X9(vivo)」はいずれもフラッグシップモデルだ。これらモデルのさらにアップグレード版もあるものの、3000元(50000円前後)で売られる製品が最も売れている現象は面白い。この理由としては、どの店内でもこれらの型番をアピールし、勧めているからというのが大きい。

 ハイエンドなスマートフォンなど不要かと思うだろうがとんでもない。中国のさまざまな新定番サービスが登場する中で、どんどんアプリを入れていく必要がある。QRコードを読み込むにもいいセンサ、オートフォーカスのよい製品でないと不満となるし、自撮りをするにも良い画質が欲しい。カメラユニットもいいものを選ぼうとすると、必然的にハイエンド製品となる。

 OPPOやvivoは結果として、ショップに人を呼び込み、トップメーカーになることに成功した。それは各地の中国人が日々生活していて2社の広告と商品を目にする機会が多いことのほか、オンラインショップだろうがネットショップだろうが同じ販売価格に設定していることもあって、人々が店内に入って触れて良さを知ることができるからというのもある。

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