8月4日、中国互聯網信息中心(CNNIC)から最新のインターネット統計「第40次中国互聯網絡発展状況統計報告」が発表された。発表によれば中国のインターネット利用者は7億5100万人で、インターネット普及率では54.3%となる。利用者のうち学生が25%だ。上海や深センなどに行った人々は、スマートフォンなしでは生きられないという話も出るが、まだ半数近くがインターネットを利用していないということになる。
もちろん、地域により普及度には大きな差がある。都市部ではネット普及率が69.4%と7割近いのに対し、農村部では34.0%と3人に1人が利用しているに過ぎない。インターネットを利用していないのは6億3200万人。その理由として調査結果では「インターネットやPCがわからない」「発音記号のピンインがわからない」などの教育レベルが主な原因だと指摘。
通信インフラは中国全土内陸まであり、また内陸の農村でもスマートフォンの所有者は珍しくなく、通信インフラが原因ではない。インターネットユーザー数はこの半年で2000万人弱増加しているが、2000万という数字ですら数年前に比べ伸びは鈍化している。数年前は半年で5000万人増えた。インターネットを増やす解決策としては、より高齢者層や農村などの利用者にITリテラシをつけさせるしかないようだ。
インターネットユーザーのうち、スマートフォンなどによるインターネット利用者数は7億2361万人だ(PCとスマートフォンの兼用も含む)。インターネットユーザー全体における96.3%がスマートフォンで利用しており、オンラインショッピングも含め、今やあらゆるジャンルでスマートフォン対応なしのウェブサービスは考えられない。
利用用途別の利用者は以下のようになる。最も多いのはTencent(騰訊)のWeChat(微信)やQQがけん引するインスタントメッセンジャーだ。なお都市部と農村部の利用方法にも差があり、インスタントメッセンジャーやチャットを利用するのは都市部も農村部も変わらないが、電子決済やオンラインショッピングやニュースなどでの利用の差があるという。なお、ネット利用時間は1週間に26時間半。1日あたり4時間弱だそうだ。
・チャット 6億9163万人(92.1%)
・ニュース 6億2458万人(83.1%)
・検索 6億945万人(81.1%)
・動画 5億6482万人(75.2%)
・音楽 5億2413万人(69.8%)
・電子決済 5億1104万人(68.0%)
・地図 4億6998万人(62.6%)
・ゲーム 4億2164万人(56.1%)
・オンラインバンキング 3億82862万人(50.9%)
・ネット小説 3億5255万人(46.9%)
・ライブストリーミング 3億4259万人(45.6%)
・旅行予約 3億3363万人(44.4%)
・フードデリバリー 2億9534万人(39.3%)
・微博 2億9071万人(38.7%)
・配車サービス 2億7792万人(37.0%)
・メール 2億6306万人(35.0%)
・Eラーニング 1億4426万人(19.2%)
・掲示板 1億3207万人(17.6%)
・投資信託 1億2614万人(16.8%)
・シェアサイクル 1億612万人(14.1%)
・オンライントレード 6848万人(9.1%)