NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は9月27日、SAPシステム向けのクラウド基盤サービス「Enterprise Cloud for ERP」の提供を開始した。
同基盤は、VirtustreamおよびEMCジャパンとの開発・販売協業に基いたもので、SAPシステム向けにパッケージ化したクラウド基盤。マネージドサービスとあわせて日本、米州、欧州、豪州で提供する。
SAP HANAに対応したクラウド基盤として、仮想HANA(最大2.9TB)メニューと物理HANA(最大8.0TB)メニューを提供する。また、同一データセンター内でのハイアベイラビリティ構成および東京・大阪間でのディザスタリカバリ構成を組み込んだ標準メニューが用意されている。さらに、CPUとメモリなどの実利用量で課金するVirtustreamの「μVMテクノロジー」に基づく実利用ベースの従量課金メニューを提供する。
サービスの全体イメージ
NTT Comでは、こうしたメニューを利用することで、SAPシステムの用途および可用性設計に応じて、仮想/物理HANAを組み合わせ、高信頼のクラウド環境を柔軟かつ迅速に構築できるとしている。また、μVMテクノロジーのリソース最適化により、オンプレミスシステムと比べて、TCOを最大65%削減できるという。
マネージドサービスでは、SAP BasisやSAP HANAなどに対応し、システム監視サービスや、ITILに基づくシステムの運用支援、運用状況分析、ベストプラクティスに基づくアドバイスを行う「Technical Account Manager Services(TAMS)」を提供する。
今後NTT Comでは、Enterprise Cloud for ERPのサービス機能拡充、拠点拡大を推進するとともに、「SD-Exchange」によるクラウド基盤接続や、「Cloud Management Platform(CMP)」による複数クラウド基盤の一元運用管理などを行っていく。