Oracleは米国時間10月2日、カリフォルニア州サンフランシスコで開催中の「Oracle OpenWorld」カンファレンスにおいて「Oracle Blockchain Cloud Service」を発表した。この製品により同社は、MicrosoftやIBMといった競合他社を追い上げることになる。
Blockchain Cloud Serviceは「Oracle Cloud Platform」(OCP)の一部を構成するものとなっている。このため顧客がいったんBlockchain Cloud Serviceのサブスクリプション契約を締結し、OCP上にブロックチェーンネットワークを構築した後は、Oracleが該当ネットワークインフラを管理するかたちになる。顧客はその後、同ネットワーク上で自らのスマートコントラクトやアプリケーションを開発できるようになる。
Microsoftは「Microsoft Azure」上での「サービスとしてのブロックチェーン」(BaaS)を2015年から提供してきており、最近では顧客の使用を容易にするための「Enterprise Smart Contracts」を発表している。Oracleは、顧客に対してシームレスな導入に向けた道筋を提供するという点も、同社のBlockchain Cloud Serviceの大きな特徴であるとしている。Blockchain Cloud Service担当グループバイスプレジデントであるFrank Xiong氏は米ZDNetに対して、ブロックチェーンの導入は一夜にして成し遂げられるものではないと述べている。
またOracleは、企業がBlockchain Cloud Serviceを使用することで、Oracle Cloud内外でのデータ共有や、トランザクションの監視を通じ、運用を自社内のエコシステム以外にも拡大できるようになるという法人向けの機能についても強調している。REST APIと、OracleのAPI管理サービスを用いることで、顧客はブロックチェーンサービスを直接、あるいはOracle Cloud上であらかじめ構築しておいた統合を用いて起動できるようになる。また同社は最近、「Hyperledger」プロジェクトに参加した。これにより、顧客はオープンソースの取り組みに基づいて価値を生み出せるようになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。