「2つか3つのプロバイダーにまたがってシステムを動かすのは高くつく」とLaurens氏は言う。「また、それによって複雑になる。1つのプロバイダーに絞り込まずに、クラウドから金銭的メリットを得ることは非常に難しい。すべてを1つのプロバイダーに依存させる必要はないが、主なプロバイダーを1つに絞ることで、スケーラビリティと効率向上の恩恵を受けることができる」
3.高いコストパフォーマンスでバースト的に増える要求に対応する
レディング大学で学術コンピューティングチームのマネージャーを務めているRyan Kennedy氏は、オンデマンド技術に対してハイパーコンバージドアプローチを取っている。同氏は1年前から、同大学でクラウドを利用した研究のマネジメントを担当している。Kennedy氏は、ストレージプラットフォームのアドホックな組み合わせを利用したいと考え、簡単に利用できるようにするアプローチを模索していた。
最初に検討したのはパブリッククラウドだった。Kennedy氏によれば、同大学ではクラウドファーストへの移行を目指していたが、研究者が企業のITチームレベルの知識を持っておらず、仮想マシンに費用がかかりすぎていることにも気づいていた。
このプロジェクトのために、さまざまなハードウェアとハイパーコンバージドプラットフォームが検討された。その結果Kennedy氏らは、「Nutanix Enterprise Cloud Platform」と「Dell EMC XCシリーズ」の機器を選択した。これによって同大学の研究者は、「Nutanix Self-service Portal」を使って仮想マシンとストレージの設定と管理を行うことができるようになった。
「ハイパーコンバージドクラウドは、物理的な機器を購入すれば規模を拡大でき、それで何が得られるかも分かりやすい。われわれは資本を持ち、インフラを所有している。このため、今後5年間の費用を予測するために必要な知識を得られる」と同氏は言う。
「クラウドに似たバースト的な要求もある。ある日突然、誰かが数千のコアを必要とする可能性もあり、これには対応するには十分な備えが必要だ。そういう状況ではハイパーコンバージドアプローチが有用だ。そのためのキャパシティは用意されている。誰かがすぐに規模を拡大しなければならないときに、私がその作業を日曜の午前中にやらなければならなくなるというのは避けたい」(Kennedy氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。