調査

国内モバイルデバイス市場を予測--IDC

NO BUDGET

2018-01-10 11:01

 IDC Japanは1月9日、国内モバイルデバイス市場の2017年第3四半期(7〜9月)の出荷台数実績および2017年〜2021年の予測を発表した。同市場は、スマートフォン、タブレット、PC、データ通信カードなどの各市場を含む。

 2017年第3四半期の国内モバイルデバイス出荷台数は、前年同期比2.5%増の1186万台。家庭市場向けが中心であるタブレット、ビジネス市場中心のPCの出荷がプラス成長になったことが大きく影響した。


国内モバイルデバイス市場出荷台数予測、2016年〜2021年

 同期の数字をデバイス別に見てみると、スマートフォン市場は家庭市場向けがマイナス成長となり、6四半期ぶりの前年同期比1.5%のマイナス成長となった。ビジネス市場へのスマートフォンの導入が進み始めたことや、iPhone 8の出荷が伸びなかったことが原因だとする。

 また、PC市場も3.5%のプラス成長となった。大企業や学校、自治体などでの買い替えサイクルが戻ってきたことから、ビジネス市場では前年同期比2.4%増と出荷を伸ばした。また家庭市場向けPCも、家電量販店での在庫整理がある程度一段落したことや新製品出荷により、前年同期比5.5%増の出荷となった。

 タブレットは、家庭市場向け出荷が市場をけん引したことで、前年同期比18.8%のプラス成長となっている。

 IDCでは、2017年通年では前年比9.0%増の5293万台と予測。同予測の内訳は、家庭市場向け出荷は前年比7.4%増の4100万台、ビジネス市場向け出荷は15.0%増の1192万台となっている。

 また通年でのスマートフォン市場は、ビジネス市場向けおよび家庭市場向けともにプラス成長となると予測している。これは、従来型携帯電話からAndroidベースの携帯電話への切り替えや、iPhone Xの出荷が進むことが要因として挙げている。

 PC市場は、2017年以降緩やかなプラス成長が予測される。PCビジネス市場では、2020年のWindows 7のサポート終了に向けたWindows 10への切り替えと買い替えサイクルによって2019年まで成長が続く。

 タブレット市場は、今後も通信事業者向け出荷が市場を牽引するビジネスモデルは継続されると考えられ、家庭市場を中心に市場が維持される。一方、ビジネス市場では生命保険会社でのタブレットの入れ替えや、学校案件などが市場を下支えしているが、企業でのタブレット需要はPCとの差別化が進みにくい状況が続き、需要が減少すると予測されるという。

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