海外コメンタリー

需要が高まる「エンタープライズアーキテクト」という人材 - (page 4)

Mark Samuels (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2018-01-24 06:30

企業は、活気があり、アジリティの高いチームを既に作り上げつつある

 ペイデイローンを手がけるWongaの最高技術責任者(CTO)Tarah Lourens氏は既に、自社におけるエンタープライズアーキテクチャとデジタル労働の進化を目の当たりにしている。Lourens氏はアジャイル開発手法の熱烈な支持者だ。その哲学は、職務を規定するのではなく、チームワークに重きを置くことにつながっている。

 同氏は「これは、われわれがエンタープライズアーキテクトという肩書きを持つ人間を割り当てず、そういった人間を作らないようにも心がけているということだ」と述べ、「われわれは、私自身やエンジニアリング責任者からの指針に基づいて、チームがアーキテクチャを作り上げていけると確信している」と続けている。

 このような開発は、エンタープライズアーキテクチャの最期を告げる鐘の音のように聞こえるかもしれない。しかし、その考えはまったくの見当違いだ。Lourens氏は他の人々と同様に、テクノロジや業務の発展に向けた統合アプローチの利点を称賛している。ただ、WongaのIT部門では個人よりもチームに重きを置いているだけなのだ。

 Lourens氏は「アーキテクチャとは、われわれの業務における共同所有権に関する話だ」と述べるとともに、「意思決定と方向性の設定に関わる必要性は依然として残されているため、私が最終的な判断を下す場面はまだ残っている。しかしわれわれは、権限が委譲されているという空気を作り出すために、テクノロジチームのメンバー全員がアーキテクチャを所有していると感じてもらいたいのだ」と述べている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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