General Electric(GE)傘下のBaker Hughes(BHGE)とNVIDIAは、石油・ガス業界で人工知能(AI)と分析を活用するために協業している。センサ、天候、掘削、地震に関するデータを理解し、より予測的な運営に役立てたいと考えている。
BHGEのデジタル製品担当グローバルヘッドであるBinu Mathew氏によれば、NVIDIAとの協業は、リグとクラウド上でGPU搭載システムを活用して、石油掘削データの理解を深めるのが狙い。「石油・ガス分野では、多数のセンサを使って遠隔地から収集したデータがあるものの、実際に分析されているのは、ごくわずかだ」(Mathew氏)
つまり石油・ガス業界は大量のデータを有しているが、必ずしも情報や知識として十分に活用されていない。Mathew氏は、BHGEとNVIDIAは共同で、IoT(モノのインターネット)向けの計算モデルを構築し、分析情報と実用的な情報を提供することを目指していると述べた。両社はすでに、約1年間協業してきた実績がある。
平均的なオフショアのリグは、センサで収集したデータのほか、運用や財務関連のデータを年間50テラバイト生成する。
この提携の下、BHGEは自社の専門知識をNVIDIAの中核的なAI関連の手法や技術と組み合わせ、計算モデルと分析ソフトウェアを開発している。具体的には、NVIDIAの自然言語処理と再帰型ニューラルネットワークモデルを、DGXコンピューティングプラットフォームと共に利用している。
BHGEの製品は、従来のパターンマッチングにとどまらず、問題を予測したり、障害を検出したりできるモデルを構築できるようにする。また、診断機能にも重点を置いているという。
BHGE Digitalのデータサイエンス担当幹部Arun K. Subramaniyan氏は、AIの手法やモデルを組み合わせ、それをデジタルツインと連携させ、運用も向上させていくと述べた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。