GE傘下Baker HughesとNVIDIA、石油・ガス業界向けAI活用で協業

Larry Dignan (ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2018-01-30 11:39

 General Electric(GE)傘下のBaker Hughes(BHGE)とNVIDIAは、石油・ガス業界で人工知能(AI)と分析を活用するために協業している。センサ、天候、掘削、地震に関するデータを理解し、より予測的な運営に役立てたいと考えている。

 BHGEのデジタル製品担当グローバルヘッドであるBinu Mathew氏によれば、NVIDIAとの協業は、リグとクラウド上でGPU搭載システムを活用して、石油掘削データの理解を深めるのが狙い。「石油・ガス分野では、多数のセンサを使って遠隔地から収集したデータがあるものの、実際に分析されているのは、ごくわずかだ」(Mathew氏)

 つまり石油・ガス業界は大量のデータを有しているが、必ずしも情報や知識として十分に活用されていない。Mathew氏は、BHGEとNVIDIAは共同で、IoT(モノのインターネット)向けの計算モデルを構築し、分析情報と実用的な情報を提供することを目指していると述べた。両社はすでに、約1年間協業してきた実績がある。

 平均的なオフショアのリグは、センサで収集したデータのほか、運用や財務関連のデータを年間50テラバイト生成する。

 この提携の下、BHGEは自社の専門知識をNVIDIAの中核的なAI関連の手法や技術と組み合わせ、計算モデルと分析ソフトウェアを開発している。具体的には、NVIDIAの自然言語処理と再帰型ニューラルネットワークモデルを、DGXコンピューティングプラットフォームと共に利用している。

 BHGEの製品は、従来のパターンマッチングにとどまらず、問題を予測したり、障害を検出したりできるモデルを構築できるようにする。また、診断機能にも重点を置いているという。

 BHGE Digitalのデータサイエンス担当幹部Arun K. Subramaniyan氏は、AIの手法やモデルを組み合わせ、それをデジタルツインと連携させ、運用も向上させていくと述べた。

Baker Hughes GEとNVIDIAが人工知能を活用で協業

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]