Red Hatは、Kubernetesやコンテナネイティブソリューションで有名なCoreOSを2億5000万ドル(約272億円)で買収すると発表した。買収手続きは近日中に完了するという。
Red HatはすでにKubernetesやコンテナ関連の製品やサービスを幅広く取りそろえているが、CoreOSの提供する製品はこれを補完するものであり、Red Hatは今回の買収によって、ハイブリッドクラウドやコンテナの分野における競争力の強化を図る。
CoreOSのKubernetesディストリビューション「Tectonic」や、同社の軽量Linux「Container Linux」などの製品は、Red Hatが持つKubernetesやコンテナネイティブ関連製品と組み合わせて提供されることになる。
CoreOSが設立されてからまだ5年弱だが、同社はコンテナ技術やクラウドにおけるコンテナオーケストレーション技術の分野で存在感を示す企業になっている。
Red Hatは、CoreOSのテクノロジやスタッフを取り込むことで、オープンソースのコンテナおよびコンテナ管理分野のトップ企業を目指せると考えている。またこれは、クラウド市場におけるRed Hatの競争力を強化することにもつながる。
Red Hatの製品およびテクノロジ担当プレジデントPaul Cormier氏は、「テクノロジの次の時代では、物理、仮想、プライベートクラウド、パブリッククラウドプラットフォームを含む、マルチクラウドおよびハイブリッドクラウドの環境にまたがるコンテナベースのアプリケーションが中心になる」と述べている。「当社は、今回の買収がRed Hatのハイブリッドクラウドと最新のアプリデプロイメントの基盤としての地位を強化するものになると考えている」
製品の統合や新たな製品への顧客の移行などを含む、CoreOSの既存製品の扱いに関する具体的な計画は、今後数カ月の間に決定されるという。CoreOSのサブスクリプションの引き受けや、サービスとサポートの提供は、買収手続き中や手続き完了後も、当面の間継続される。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。