三井不動産は、業務標準化や働き方改革に対応するため、経営基盤を刷新した。導入したのは、統合基幹業務システム(ERP)「SAP S/4HANA」、クラウド基盤「SAP HANA Enterprise Cloud」、経費精算システム「Concur Expense」の3製品。
同社はこれまでスクラッチ開発した会計システムを使用してきたが、追加開発のコスト増大やビジネスプロセスの複雑化に伴った変化への対応が難しいことから、業務の標準化に課題が生じていた。
新たに採用した3製品については、国内外での導入実績や、標準機能の豊富さや拡張性、クラウド基盤としての堅牢性などを評価している。
三井不動産では、これらの製品を用いて経理業務の標準化を進めていく。また、Concur ExpenseとSAP S/4HANAを組み合せることで、監査対応の強化や改正電子帳簿保存法の対応を目指す。
具体的には、(1)帳簿書類の電子化による印刷・郵送・保管コストの削減、(2)情報漏えい・紛失事故などセキュリティ対応の負荷軽減、(3)帳簿書類の管理・運用に伴う負担軽減――を目標としている。また、これまで紙書類で申請・承認していた経費精算を、Concur Expenseのスマートフォンアプリ経由に切り替えていく。