サーバーワークスは3月27日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の被災地の画像をユーザーに提供する緊急観測データ配信ツール「だいち防災WEBポータル」のクラウドサーバ基盤をAWSに移行したと発表した。
だいち防災WEBポータルは、衛星が撮影した画像を転送する際のスピードに課題を抱えていた。転送速度を速くするためにパブリッククラウドの導入を検討していたJAXA衛星利用運用センターは、セキュリティの堅牢性やこれまでの実績を高く評価し、AWSへの移行を決定したという。
緊急時にだいち防災WEBポータルを確実に作動させるためサーバーインフラには、高可用性、高BCP対応、高速性、緊急時以外の低コスト運用、の4点の要件が求められたという。
AWSに移行後、2017年11月より実運用を開始した。導入効果として、データ転送スピードが4倍まで向上したことに加え、衛星から送られてくる膨大なデータ量の画像をS3に格納することで、コストの削減にも成功した。
JAXAでは今後、だいち防災WEBポータルの推進、拡充を通じて災害対策・復旧活動のために人工衛星を役立てていく方針だとしている。