リコーは、国内のグループ各拠点で運用している無線LANアクセスポイント(AP)を刷新した。各拠点、各部署でバラバラに導入、運用していたネットワーク機器を入れ替えることで、ネットワークセキュリティを向上させた。ラッカスネットワークスが4月4日に発表した。
リコーグループでは、社内の各拠点や各部署でそれぞれ独自のネットワークシステムを導入、運用していたが、同社の海外拠点と比べてネットワークセキュリティの向上、標準化が大きな課題となっていた。そこで14〜15のグループ会社、約500拠点で2016年から順次、ネットワーク環境の刷新プロジェクトを進め、AP、APコントローラ、DHCPサーバ、認証サーバなどの入れ替えを実施した。
導入されたラッカス製品は、無線LANアクセスポイントとして「ZoneFlexR600」が1000台、「ZoneFlexP300」が6台、コントローラには「SmartCell Gateway200」が2台、セキュリティ&ポリシー管理プラットフォームには「Cloudpath」が1式となる。なお、無線LANアクセスポイントは最終的に4000台導入予定。
リコーでは、ラッカス製品について、コストバランスに優れ、導入後の運用がスムーズでカスタマイズが不要という点を評価している。
今回の導入で、課題であった日本拠点のセキュリティレベルがグローバルの水準へと大幅に向上、現場レベルで実感されるネットワーク速度や接続性も向上した。
APへの新規機器接続時には、クライアント証明書のインストールによってセキュリティを確保でき、容易で安全なインストールプロセスが確立された。また、必要設置AP端末が減少、電波干渉問題も低減され、社内ヘルプデスクへの障害報告件数も減少した。これにより、機器と運用の両面で大幅なコスト削減を達成している。
運用面では、APコントローラ導入により、センターオペレーション方式が実現し、機器交換時、障害対応時の工数削減に加え、社内ネットワークと機器の可視化によるネットワーク環境運用の簡易化が実現した。