調査

IoTと非IoTで2025年に163兆GB--データビジネスのエコシステム広がる

ZDNET Japan Staff

2018-08-13 12:23

 IDC Japanは8月13日、モノが生成する「IoTデータ」と企業や人間の活動が生成する「非IoTデータ」を組み合わせたビジネスの現状および将来の見通しに関する調査の結果を発表した。

 同社は、IoTデータと非IoTデータを組み合わせて収益性のあるビジネスデルを創出を推進する企業や組織などの集合体を「データエコシステム」と呼び、データエコシステムを通じてデータに付加価値を上乗せして販売や流通を行ったり、データ分析結果による収益を分け合ったりする事業形態を「Data as a Service(DaaS)」と呼んでいる。

 調査からは、下記の大きく3つの潮流が判明したという。

  1. 製造業や流通業など各産業に特化したソリューションを構築するデータエコシステムが増加し、また各データエコシステムのデータを産業横断型で活用し、バリューチェーン/サプライチェーンのつながりを強化する動きが増加
  2. データエコシステムの活性化に向けてIoTの領域、非IoTの領域、物理領域の境界をなくし、データの活用をバリアフリーに広げることで各領域の「イノベーションの連鎖」が加速
  3. DaaS基盤を通じてデータをサービスとして提供するベンダーが台頭。データエコシステムに関わる産官学のさまざまなプレイヤーがデータの自由取引を通じたオープンイノベーションを推進

 同社は、IoTデバイス接続数の急速な拡大からIoTデータが世界的に増加し、企業システムや個人の機器から生成される非IoTデータも同様に増加すると解説。2025年には両者を合わせて163兆Gバイトに達すると予想している。特に米中欧の大手IT企業などが対コンシューマービジネス(B2C)で非IoTデータを活用する動きを見せ、彼らに対抗するIoT関連企業はあらゆる種類のデータ活用を視野に、データエコシステムやDaaSを通じた新たな収益化の方法を見極める必要があると指摘する。

グローバルで1年間に生成されるIoTデータ/非IoTデータの量およびIoT接続数、2017~2025年(出典:IDC Japan)
グローバルで1年間に生成されるIoTデータ/非IoTデータの量およびIoT接続数、2017~2025年(出典:IDC Japan)

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ZDNET Japan クイックポール

マイナンバーカードの利用状況を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]