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シャトルワース氏「Canonicalは売却しない」--IBMのレッドハット買収で注目集める

Steven J. Vaughan-Nichols (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2018-11-18 08:30

 CanonicalUbuntuの生みの親であるMark Shuttleworth氏は、ベルリンで開催された「OpenStack Summit」で基調講演を行った際、最近もっともよく聞かれる質問は「IBMのRed Hat買収についてどう思うか」だと語った。同氏はこの問いに対して、買収金額は高すぎると思うが、クラウド市場の成長ぶりを考えれば、おそらくこの買収はよい結果を生むだろうと答えた。

 しかし、実際にわれわれが一番聞きたかった質問は、「もしIBMが340億ドル支払ったとしたら、Canonicalを売却していたか」というものだった。CanonicalもやはりトップクラスのLinux企業であり、実のところ、クラウドとコンテナの世界では間違いなくRed Hatよりも強い存在感を放っている。Cloud Marketが発表した、Amazon Web Services(AWS)のインスタンス数に関する統計によれば、本稿執筆現在、Ubuntuのインスタンス数は30万7217で、Red Hat の2万311を大きく引き離している。しかしそのステージ上での答えは、「売却はしない、わたしは自分の独立性を重視している」というものだった。

 これはもちろん、提案を聞くつもりがまったくないという意味ではないだろう。しかしShuttleworth氏には、CanonicalとUbuntu Linuxに関する自分のビジョンがある。もし何らかの提案があり、その提案の内容が、同氏が引き続きCanonicalとUbuntu Linuxの両方を率いることを許し、同氏の計画の実現に役立つものであれば、受け入れる可能性はあるのではないか。

 しかしその提案の内容は、Red Hatの買収条件が明らかになった今であっても、かなりの好条件でなければならないだろう。Shuttleworth氏は金銭を必要としていない。同氏が目指しているのは、技術史に名前を残すことだ。

 もちろん、それには金銭も必要だ。しかし同氏は筆者に、Canonicalはゆっくりとだが確実にRed Hatの顧客を獲得していると語ってくれた。また基調講演では、同社は顧客として多くの通信事業者を獲得しており、今では上位25行の銀行のうち、5行がUbuntuを使っていると述べている。同氏は顧客として、具体的にAT&T、CenturyLink、Deutsche Telekom、NTT Docomo、SoftBank、Walmartの名前を挙げた。

 Canonicalが財務的に困窮していないことは明らかだ。いずれにせよ、Shuttleworth氏は2019年中に同社の新規株式公開(IPO)を行う計画を変えていない。

 つまりCanonicalは当面、Shuttleworth氏の指揮下で独自の道を歩んでいく可能性が高いと見られる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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