月刊 Windows 10移行の心・技・体

3月:Windows 10を本格展開するための“トップコミットメント”を得よ!

松尾太輔 (横河レンタ・リース)

2019-03-11 06:00

 多くの企業では年度末を迎え、2019年度の計画の最終レビューなどが行われていることでしょう。毎月1つずつ、タスクを達成していくことでWindows 10への移行を完了させていく本連載、3月のテーマは「トップコミットメントを得る」です。

 なぜ、トップコミットメントとその発信がWindows 10の移行にとって必要なのでしょうか。たかがPCのリプレースと思わないでください。Windows 10の導入は、従来のPCリプレースではありません。理由は、大きく2つです。

1.運用にお金がかかる

 まず、これは前回も述べましたが、PCの運用にはお金がかかります。今までは、せいぜいWSUS(Windows Server Update Service)のサーバでKB(Knowledge Base)をぱちぱち当てる程度の運用だったと思います。WSUSは、Windows Serverの標準機能ですからサーバを用意、維持するくらいのコストで運用できました。

 しかし、Windows 10は異なります。Windows 10は、今後OSを買い直す必要がなく、実質的に無償です。その代わり、ユーザーは半年に一回の大型アップデート(Feature Update)を受け入れる必要があります。この大型アップデートに対応したPCの運用を回すには、正直WSUSだけでは辛いと思います。またWindows 10だけではなく、それに合わせてアプリケーションのバージョンアップも必要です。サードパーティー製のソリューション導入が必須と言えます。そのため、従来お金がかかっていない(と思われていたが、実際は違ったかもしれない)ところに予算を付けてもらう必要があります。

 予算を付けてもらうには、経営層にこの“問題”をきちんと認識してもらう必要があります。だからこそ、冒頭で申し上げた「Windows 10の導入は単なるPCリプレース作業ではなく、継続的にセキュリティと生産性を向上していくための仕組み作りである」という認識が重要になります。

 ただ、お金がかかるという理由で予算を付けてくれる経営者は少ないでしょう。場合によっては、「頑張って」の一言で終わってしまうかもしれません。

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