富士通、韓国国内線で手のひら静脈認証を導入--空港内の混雑緩和へ

NO BUDGET

2019-03-29 17:57

 富士通は3月27日、現地法人のFujitsu Koreaが韓国国内線の全14空港において、生体認証による身元確認搭乗サービスに手のひら静脈認証技術を提供したと発表した。

 2018年12月28日に稼働しており、既に16万人が登録済みという。利用者数としては延べ100万人を超えている。利用者は事前に、空港に設置してある登録機で手のひら静脈、国民ID番号、氏名、電話番号をひも付けする。その後、利用者は新たに手荷物検査場の通過前に設置された本人確認ゲートで、搭乗券のバーコードを読み取らせた後、手のひらをかざして本人認証を行う。

手のひら静脈認証が搭載されたゲート(左)と利用シーン(右)
手のひら静脈認証が搭載されたゲート(左)と利用シーン(右)

 韓国籍の満14歳以上の利用者は、国内線利用時にチェックイン後の手荷物検査場の通過前において搭乗者確認が必要だが、手のひら静脈を登録した利用者はチェックイン後の搭乗者確認時に必要となる国民IDカードを提示することなく、ゲートに搭乗券と手のひらをかざすだけですぐに本人として認証される。従来、空港係員が行っていた国民IDカードの目視での本人確認が自動化され、搭乗者確認の精度向上や対応時間の大幅短縮を可能にした。

 韓国空港公社が管轄する国内線空港(全14空港)は現在、年間約3200万人が利用しているが、目視による搭乗者確認は時間を要するため、空港内の混雑を招くこととなり、混雑対策が課題となっていた。また、国民IDカード不携帯の利用者は搭乗することができず、顧客サービス低下の要因の1つとなっていた。

 今後、韓国空港公社と富士通グループは、さらなる空港内サービスの向上のため、手のひら静脈認証を利用したセルフチェックインやセルフ搭乗ゲートの検討を進めていく。

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