トヨタ自動車は、280の販売会社の顧客情報を一元化して新たな顧客価値の創出を図るべく、基幹システムとSalesforce、セゾン情報システムズの「DataSpider Cloud」でデータ連携を可能するクラウド型の基盤を構築した。構築を手掛けたテラスカイとセゾン情報システムズが発表した。
この基盤は、販売会社が使用されるSalesforceベースの次期営業活動支援システムの基盤を担う。トヨタ自動車では、2018年7月に7店舗で試験運用を開始し、2019年4月に本格運用をスタートさせた。これによって、これまで取引に応じて個別に蓄積していた顧客情報を一元化させ、新しい顧客価値の創出に向けて、販売会社の営業担当者やサービス技術者らの“働き方”をデジタル化する取り組みを進めていくという。

データ連携基盤のイメージ(出典:テラスカイ/セゾン情報システムズ)
今回の基盤では、DataSpider CloudとAmazon Web Services(AWS)による構成のシステムとすることで、販売会社の事業規模の大小、また、現場での改善の進度や深度に応じて、システムやデータといった規模の拡大および縮小を容易に行えるクラウド型を採用する。トヨタは、テラスカイが提案した、既存システムやオンプレミスでの新規構築と同等のトータルコストで抑えられることや、環境構築から運用、保守まで一貫した対応が可能であることを評価したとしている。
今後は、同基盤はテラスカイ子会社の「スカイ365」が運用保守を支援するという。