Microsoftは、5月6~8日にシアトルで開催している年次開発者会議「Build 2019」で例年通り、複数のオープンソース関連の発表を行っている。「Kubernetes」上で提供するオープンソースの新しいコンテナーサービスから、「GitHub」オープンソースコードリポジトリー向けの新機能など、多様なラインアップだ。
Microsoftの関係者は6日、次のようなテクノロジーや開発者向けのツールを発表した。
MicrosoftはRed Hatと共同で、オープンソースの「Kubernetes Event-driven Autoscaling」(KEDA)サービスを開発した。同社の関係者によると、開発者はKEDAを使い、パブリッククラウドやプライベートクラウド、そしてオンプレミスで、Kubernetes上にサーバーレスでコンテナーをデプロイできる。KEDAは、Microsoftの「Azure Kubernetes Service」(AKS)、そしてRed Hatの「OpenShift」でも動作する。
またMicrosoftは、「GitHub Enterprise」バンドルに、新たな「Visual Studio Subscription」を導入する。これによりVisual Studioサブスクリプションの一環としてGitHub Enterpriseを購入できる。Microsoftは、Visual Studioの「Enterprise」と「Professional」のユーザー向けに、このSKUを「Enterprise Agreement」で提供している。
Visual Studio関連では、さらに「Visual Studio Online」が発表された。「Visual Studio」「Visual Studio Code」の「ウェブベースのコンパニオン」エディターだとMicrosoftは説明している。このウェブ版は、最新のブラウザーでどのデバイスからでも利用でき、「Visual Studio Live Share」セッションへの参加や、プルリクエストのレビューなどのタスクを実行できるという。現在、プライベートプレビューを提供中だ。
またMicrosoftは「間もなく」(つまり「今後数カ月の間に」ということだと考えられる)、「Quantum Development Kit」の一部である、同社の「Q#」コンパイラーと量子シミュレーターをオープンソース化すると発表した。
GitHub関連のニュースとしては他にも、GitHubユーザーが「Azure Active Directory」と同期できるようにする。この機能は、5月23日にパブリックプレビューを開始するようだ。また開発者は、既存のGitHubのアカウントを使用してAzureにサインインできるようになる。
さらにMicrosoftは同日、「ML.NET」バージョン1.0のリリースを発表している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。