英Armは5月30日、パイオニアとモビリティー分野のデータマネジメント領域で協業を強化すると発表した。交通事故削減に向け、人工知能(AI)を活用したデータ分析と行動予測・事故予測モデルの構築に関する共同開発を推進する。
共同開発では、パイオニアの既販車向け先進運転支援システム「Intelligent Pilot」を基盤に、同社のデジタル地図データを活用した分析技術と、Armのカスタマーデータプラットフォーム「Arm Treasure Data eCDP」によるデータプラットフォーム構築、分析、活用に関する知見を組み合わせる。これにより、さまざまな交通手段からのセンサーデータ収集、AIを活用したデータ分析、事故削減のための行動予測・事故予測モデルを構築していく。
Arm Treasure Data eCDPは、オンライン広告配信やマーケティング、CRM(顧客管理システム)などの領域において、顧客一人ひとりのデジタル上の行動ログデータや属性データなどのカスタマーデータを統合することで、パーソナライズを軸とした顧客ロイヤリティーの向上やデジタルによるビジネス変革を可能とするプラットフォーム。
なお今回のプロジェクトでArmは、基盤の提供だけでなく、同社のデータサイエンティストが構築支援を行う。支援分野は、分析技術およびロジックの設計、データコーディネーション、分析データ整形、分析結果のモデル化など。