IBMは米国時間6月12日、データサイエンスプラットフォーム「IBM Watson Studio」に、人工知能(AI)技術を活用した自動化機能である「AutoAI」を搭載したと発表した。これにより、エンタープライズAIの配備に先立つデータプレパレーション(分析データの整備)作業と一連の単調な作業が自動化されるという。
AutoAIには、データプレパレーションとガバナンスに向けたツールが含まれている。AutoAIはWatson Studioの中核として機能することで、データサイエンティストがモデルの開発に集中できるようにする。Forrester Researchの調査レポートによると、AIの配備に向けた最大のハードルとして、データの品質を挙げる回答が60%を占めていたという。
Watson Studioは、同社の「IBM Watson Machine Learning」とAutoAIを組み合わせることで、AI配備の中心となっている手順を自動化しようとしている。なお、AutoAIは「IBM Cloud」上のWatson Studioで利用可能であり、以下のような特長を有している。
- データプレパレーションとデータプリプロセッシング(データの先行処理)の自動化
- モデルの開発と特徴量最適化
- データサイエンス/AIモデルを構築するためのハイパーパラメーターの最適化
- 機械学習(ML)の実験的段階から配備段階に向けてスムーズにスケールするための、勾配ブースティング意思決定木(GBDT)をはじめとするデータサイエンス向けモデル一式
- オープンベータ段階にある「IBM Neural Networks Synthesis」(NeuNetS)。NeuNetSを使用することでデータサイエンティストはスピードと精度の最適化とともに、モデルの訓練状況の追跡が可能になる。
Watson Studioの一部となったAutoAIは、「IBM Watson Assistant and Discovery」やWatson Machine Learningをはじめとする幅広いデータサイエンスポートフォリオに基づいて生み出されたものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。