キヤノンと国内販売を担うキヤノンマーケティングジャパン(キヤノンMJ)は7月22日、ビジネスプロジェクター「パワープロジェクター」シリーズの新製品を発表した。新設計となる長時間ランプを採用した液晶(LCD)パネル搭載モデル3機種、4Kパネル搭載モデルの計4機種の受注を同日から開始する。
LV-WU360。幅約345×高さ99×奥行き261mm(出典:キヤノン)
LCDパネル搭載モデルは、3600ルーメン(lm)でWUXGA(1920×1200)の解像度に対応する「LV-WU360」、3700lmでWXGA(1280×800)対応の「LV-WX370」、3500lmでXGA(1024×768)対応の「LV-X350」の3機種。質量約3.2~3.3kgという軽量、小型設計ながら、3500lmクラスの明るさになるという。
長時間ランプを搭載することでノーマルモードで約1万時間、エコモードで最長約2万時間運用可能。メンテナンスコストを削減しつつ、用途に応じて気軽に持ち運び、柔軟に運用できるという。投写映像の縦方向のひずみを自動的に補正する「オートキーストーン」機能も搭載。会議室や教室、店舗のデジタルサイネージなどで需要が高まるクラスのラインアップを拡充し、幅広いニーズに対応するとしている。3500~4000lmクラスの製品投入は初めて。
4K(4096×2160)パネル搭載モデル「4K6021Z」は、現行モデル「4K6020Z」の後継モデル。5000~6000lmクラスのレンズ交換式プロジェクターでは世界最小、最軽量となる筐体を継承しつつ、反射型液晶(LCOS)方式パネルを採用、インターフェースを強化したという。
レンズ交換式4Kプロジェクター用の高画質ズームレンズを活用できる「共通プラットフォーム設計」を採用し、発売中の超短焦点から超望遠までの7本の交換レンズを使用可能。
4K標準ズームレンズ「RS-SL07RST」を装着した4K6021Z(出典:キヤノン)
映像出力規格「DisplayPort 1.2」に対応する接続端子を2つ搭載。RGB4:4:4(10ビット)信号での4K、フレームレート60P映像が投写できるという。デザインコンテンツ、CAD図面用途など、緻密で高い階調表現の投写に適しているとしている。
価格はそれぞれオープン。税別の市場想定価格はLV-WU360が15万3000円、LV-WX370が11万5000円、LV-X350が9万円。いずれも8月8日に発売する。4K6021Zは400万円で、9月上旬発売予定。
2018年のビジネスプロジェクター市場は、世界で約630万台、国内約22万台となったという。中でも4Kモデルの国内市場は台数ベースで対前年150%超の成長を記録。今後も着実な拡大を見込むとしている。