GNオーディオ、視野角180度の小規模向けオンライン会議用カメラを発売

阿久津良和

2019-09-19 06:45

 GNオーディオジャパン(旧GNネットコムジャパン)は、180度のパノラマビジョンで室内の全員を映し出せる小規模会議室向けオンライン会議用カメラ「Jabra PanaCast」を9月20日から発売する。税別価格は10万8000円。ウェブサイトと販売パートナー経由で注文可能。初年度は2000台の販売目標を掲げる。9月18日に発表した。

 少人数向け会議室を意味する“ハドルルーム”は、アメリカンフットボールの試合前や試合中に選手同士が頭を寄せ合って戦略を伝える「Huddle」が由来。Frost & Sullivanの調査によれば、2012年時点では200万だったハドルルームは、2018年には3000万~5000万まで拡大するという予測を2018年に発表した。別の数字によれば2018年時点のハドルルームは3240万部屋を数えるものの、オンライン会議に対応するハドルルームはわずか2%となっている。

GNオーディオジャパン 代表取締役社長 安藤靖氏
GNオーディオジャパン 代表取締役社長 安藤靖氏
GNオーディオジャパン ビデオ担当ビジネスデベロップマネジャー 加藤昭彦氏
GNオーディオジャパン ビデオ担当ビジネスデベロップマネジャー 加藤昭彦氏

 だが、大中規模会議室からハドルルームの利用促進に伴い、2020年までには会議全体の7割におよぶ13%がオンライン会議で用いられるようになり、Jabraブランドを展開するGNオーディオジャパンは商機と捉えている。記者会見で同社代表取締役社長 安藤靖氏は先行するJabraスピーカー市場を「Jabra PanaCastがけん引する」と意気込みを見せた。

 Jabra PanaCastはPCとUSBで接続し、13メガピクセルカメラ3基で撮影した映像をリアルタイムにステッチング(網合わせ)することで180度(最大188度)の視野角を実現している。一般的なオンライン会議カメラでは72度や90度、120度となど視野角が制限されるため、部屋の構造やカメラの仕様によっては映らない会議参加者も現れてしまう。

 だが、Jabra PanaCastは180度の視野角とともに、会議参加者を検出するAdavanced People Detection機能を通じて、視野角を自動調整するインテリジェントズーム機能を備えることで、参加者の「積極的意欲を増加させる」(安藤氏)という。

 Adavanced People Detectionは通常10フィート(約3メートル)、API経由で最大40フィート(約12メートル)の人物を最大40人検知可能。その他にも日光などの反射抑止や会議室の照明を自動調整するVivid HDR、3基中1基のカメラを会議室内のホワイトボードに割り当てることで、オンライン会議にホワイトボードを活用する機能も備える。GNオーディオジャパンのビデオ担当ビジネスデベロップマネジャー 加藤昭彦氏は「デジタルダッシュボードを未導入の企業で有用」と説明する。

映し出したホワイトボードは、PCの指定フォルダに画像として保存できる
映し出したホワイトボードは、PCの指定フォルダに画像として保存できる

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