コアデータベース、エッジ、機械学習
「PostgreSQL Hyperscale」関連では、Azure Database for PostgreSQL HyperscaleがAzure data services anywhereで利用できるようになったこと以外に、核となるAzure Database for PostgreSQL Hyperscaleの一般提供開始も発表された。Azure Database for PostgreSQL Hyperscaleは、2019年前半のCitus Dataの買収によって実現した。2019年5月には、Microsoftのもう一つの技術者向けカンファレンスである「Build」で、パブリックプレビューが発表されていた。
Buildでは「Azure SQL Database Edge」のプレビューも発表されていたが、Igniteでも同製品について言及されたようだ。また、エッジ向けのバージョンではないAzure SQL Databaseが、「Stream Analytics」および「Power Apps」と統合されることも発表された。Azure SQL Databaseについては対応ハードウェアに関する発表も行われ、より大きなメモリとコンピュートを持つ新しいインフラに対応することが明らかになった。
リレーショナルデータベース以外については、「Azure Machine Learning」(Azure ML)サービスに、「自動化された機械学習」の機能強化、「Designer」のプレビュー(従来のサービス「Azure Machine Learning Studio」をAzure MLに適応させたもの)、「Python」と「R」言語の両方に対応可能なノートブック機能が追加が発表された。また、Microsoftの発表資料によれば、Azure MLにはロールベースのアクセス制御などのセキュリティ機能やガバナンス機能、信頼のおけるAIを実現するための機能のほか、解釈可能性確保のための機能などが追加された。
増え続けるデータサービスに関する発表
2019年のIgniteで行われたデータサービスやアナリティクスに関する発表の数は、Microsoftの過去のどんなイベントよりも多かったかもしれない。Microsoftは長年データを扱ってきたが、同社が大手クラウド企業となったことで、データの重要性はさらに増した。データはクラウドの力の源泉だ。アナリティクスと機械学習は、その力に付加価値を与え、企業にとってのクラウドの価値を高める。そう考えれば、データサービスやアナリティクスに関するニュースが、Microsoftの重要イベントで大量に出てきたことは不思議ではない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。