後発でも成熟市場で成長--ウェブ会議「Zoom」アーキテクチャの独自性

田中好伸 (編集部) 阿久津良和

2019-12-25 07:00

 ウェブ会議サービスとして急速な成長を遂げる「Zoom」。米国本社のZoom Video Communicationsは2011年に設立し、2019年4月には新規株式公開を達成。2019年7月には日本法人の設立を発表した(法人登録は2018年11月に完了)。

 米本社の創業者で最高経営責任者(CEO)のEric S. Yuan(エリック・ユアン)氏は記者会見で「日本市場においてZoomはクチコミで広まった」と急成長の理由を説明しつつ、日本市場に注力することを表明した。日本法人であるZVC JAPAN(Zoom Japan) カントリーゼネラルマネージャー 佐賀文宣氏と、同社シニアセールスエンジニア 安田真人氏に話を聞いた。

クライアントのパワーを利用

――Zoomに関心を持ったのは、ウェブ会議として後発のZoomが市場に受け入れられている点。ウェブ会議は技術的に完成しつつあり、成長の余地は大きくないと思っていたが、その考えをZoomは覆してくれた。

佐賀氏 私も前職からウェブ会議システムを販売してきた。これまでのウェブ会議であれば、「Cisco Webex」や「Skype for Business」、テレビ会議ならPolycom、PBX(構内交換機)ならNEC(日本電気)や日立製作所と、異なるプレーヤーから調達してきた。

 しかし、Zoomは従来のウェブ会議やテレビ会議に加えて、2020年からPBX機能の提供も予定している。1つのソリューションで多数のコミュニケーションサービスを一括提供できるのは、テクノロジーという観点からも大きく進化したのではないだろうか。その意味でウェブ会議は“枯れたテクノロジー”ではないと捉えている。

ZVC JAPAN カントリーゼネラルマネージャー 佐賀文宣氏
ZVC JAPAN カントリーゼネラルマネージャー 佐賀文宣氏

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