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さて、今回からいよいよ、選んだ新居への「引越準備」です。ここから引っ越しが完了するまでは、主ににこのようなタスクが並びます。
住居でもデータセンターでも、準備内容はそう変わりません。みなさんの今までの引っ越しの経験を思い出しながら、データセンター移転のタスクを考えてみましょう。

今回は、新居に持ち込む/調達する「家財と設備」の準備を中心に見ていきましょう。
さて、データセンターの移転を行う場合、「新居に何を持っていくか?」については大きく2パターンの考え方があります。1つめは「インフラ更改」に近いもの、もう一つは「物理搬送」をメインにしたものです。

自分たち/自社の実施したいデータセンター移転はどちらにあたるでしょうか? このような場合は物理移設を選ぶことになります。
- 移転時期が迫っており、調達や設計にかけられる時間が限られている
- とにかく投資コストを最小限にしたい
- 購入したばかりの機器が多く、買い替えるにはまだ早い
- 業務停止時間をある程度設けて、少ない回数で一気に運ぶことが許容される
一方で、更改に近い移転を行うのはこのような場合です。
- もともと共通インフラの更改時期が予定されている/インフラを刷新したい
- 古い機器が多い
- それぞれのシステムの更改時期にあわせて、システム単位で時間をかけて移行したい(移転のためだけの停止が難しい)
- 今のデータセンターと引越先の平行稼働期間が長い
- 今のデータセンターの引き渡しまでに時間がある(2年以上)