Hewlett Packard Enterprise(HPE)とAdvanced Micro Devices(AMD)は米国時間3月4日、米エネルギー省に納入するスーパーコンピューター「El Capitan」の開発で提携すると発表した。HPEによると、AMDのGPUとCPUを採用することで、同システムのパフォーマンスは2エクサFLOPSを超えることになるという。これは現時点で最速のスーパーコンピューターよりも10倍高速であり、そのパフォーマンスはスーパーコンピューター上位200をすべて合わせたよりも高いものになるという。
El Capitanは2023年に稼働を開始する予定であり、米国の核備蓄を保護するために用いられる。エクサスケールとなるEl Capitanシステムの開発契約は、2019年8月にスーパーコンピューター企業のCrayが6億ドル(約640億円)で受注したと発表していた。その3カ月前にHPEは、Crayを13億ドル(約1400億円)で買収すると発表していた。
El CapitanはAMDの標準的な「AMD EPYC Processor」を採用する。El Capitanに搭載されるのは、「Zen 4」プロセッサーコアを採用した次世代EPYCプロセッサー(開発コード名:「Genoa」)だ。またこのシステムは、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)と人工知能(AI)を含むワークロードを想定し、コンピュート能力を最適化した新たなアーキテクチャーに基づく、次世代版の「AMD Radeon Instinct GPU」も搭載する。さらに、CPUとGPUの間での広帯域幅で低レイテンシーな接続を実現する第3世代の「AMD Infinity Architecture」も採用する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。